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2006/08/04

◆トヨタ自(7203)が発表した07年3月期第1四半期連結業績で、純利益は前年同期比39%増!の3715億円だった。アナリスト平均予想を大きく上回り、第1四半期の過去最高を更新した。売上高も13%と2ケタ増益だった。10億円とか100億円規模をはるか上回る1Q売上5兆6300億円強の国内製造業トップの企業が2ケタの増収大幅増益にはサプライズがある。国内苦戦を海外販売増と円安進行がカバーした。ただ、同社もまた通期業績予想は据え置いた。増額は10月下旬〜11月下旬の中間期決算発表時までお預けである。これで、週明けの東京市場がどう動く?トヨタの決算で全般企業業績への見方が見直され、買い人気が広がるか、注目される。■本欄は04年4月にスタートしたが、4月22日号では、「トヨタ軍団については世界・アジアでの存在感から市場は依然評価不足と考えている」とコメント、トヨタ&自動車セクター正当評価への道を走り出した。そのトヨタは6月度の米自動車販売台数で初めてフォードを抜き、GMに次ぐ2位となった。世界生産台数でもトップとなる時もまもない。同社株もまた、4月の上場来高値後調整期いり、6月14日の安値5430円を大底に7月18日安値5570円を二番底とした反騰相場を展開しつつあるところだ。デンソー(6902)も良く似たチャートで上昇余地を残している。週明けの市場で、この日の決算を見てトヨタ&自動車株が買われないようだと全般調整局面はさらに続くと見てよい。王子紙(3861)による北越紙(3865)に対する敵対的TOB(株式公開買い付け)の波紋はこれから拡大しそうだが、低位材料株相場が広がる可能性もある。

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◆平均株価は今週初めに1万5500円台を回復した後は、小幅もみあいの展開で今週の相場を終えた。引き続き、思わぬ好業績銘柄、大幅増額修正銘柄へのピンポイント買いは続いているものの、全般への広がりが欠けるようになってきた。予想通り週明けには75日線を200日線が上回るデッドクロスが示現する。通常だと、「軟調相場の到来を示唆する」が、「10月下旬頃までは基本調整色の強い動きが続く」・・とみてよさそうだ。

◆東急(9005)は本欄の中・長期強気銘柄だが、6月年初来安値、7月二番底から反転した。4月高値から6月安値までの下げ幅に対する半値戻しを達成。日足ベースの一目均衡表で「雲」と呼ばれる抵抗帯の上限目前となっている。●島津製(7701)は昨年9月以降、12月につけた870円をトップとし、850円処を頑強な上値ネックラインとしたもみあい展開の突破が続きそうだ。04年4月21日の本欄では、同社を「技術優先の商売下手」会社とし、田中耕一フェローのノーベル賞受賞をきっかけに業績は拡大、連続経常最高更新見通しにある。●きのうにかけ連日で本欄に登場したのはバイオベンチャーの新日本科学(2395・マザ)。5週間ぶりに週足陽線に転じ、予想以上に強い相場となった。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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