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2006/08/22

◆本欄2年越しの市場体温計銘柄・新日鉄(5401)が引けにかけ上げ幅を拡大、492円高値引けとなった。つれて、もみあっていた日経平均以下全般相場は勢いずいた。日経平均は212円高し5月17日以来3カ月ぶり高値となった。TOPIX33業種中で下げたのは「その他製品」1業種にとどまった。この日の新日鉄人気化は、日本鉄鋼連盟が発表した7月の粗鋼生産量が2カ月連続で前年同月を上回ったことが買い手がかり材料となったが、少しでも追い風が吹けばいいペースで上値を追う構えが整っていることが最大の理由。すでに何度も記してきたように、昨年9月最終週の急騰時から11カ月、450〜470円台を上値ネックラインとする往来相場を続けてきたなかで蓄えてきた上昇エネルギーが、480円台に乗せたことで一気に買いエネルギーとして爆発したのだから、中途半端にとまるわけはない。@業績面では今3月期「見かけ」経常2ケタ減益だが、実質増益に転じる見通しにある。Aアジアを中心に鉄鋼需要は高水準が続く。中でも、日本が得意とする自動車向けは需要が強く高価格が通りやすい。B信用需給は、今年1月13日現在、3億502万株の何年ぶりかのピークにあったが、8月11日現在では9403万株と3分の一に減少。信用倍率は17.2倍から5.23倍まで好転した。CJFE(5411)は昨夏以来26週移動平均線が、住金(5405)は03年2月以来、新日鉄は03年夏以来52週線がそれぞれ下支えする好チャートを描いている、という、テクニカル面でのよさもある。Dそして、世界の鉄鋼市場では、「大きいことがいいことだ」とばかりに競争は激化の方向にあり、世界的なM&Aを視野に入れた経営も要求されている!それでも、新日鉄ではちょっと、という方には、本欄8月17日付けで紹介の新日鉄関連・衛星株に注目していただきたい。●また、先に買い推奨した「ネジテツコン」で収益拡大中の東京鉄鋼(5445)に注目したい。第1四半期業績発表時に通期減益幅の縮小見通しを併せて発表したが、チャートは、6月安値時に52週線が下支えし、上昇基調に復帰。1000円処に収斂(しゅうれん)する25日線、75日線、200日線を下に見下ろしながら日々線は下値を切り上げ、上値をうかがう展開が続いている。●また、三菱製鋼(5632)もW底を打った後下値を切り上げ、きょう200日線を上抜いた。「強気」を継続。

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◆島津製(7701)は材料出現からきょう人気化し、951円まで買われた。あの02年10月、栄光のノーベル化学賞が発表された日、知らずにつけた安値261円を基点とし、今に至る長期上昇相場は、ようやく1000円乗せに迫ったところだ。浜松ホト(6965)とともに技術優位企業だが、ノーベル賞効果もあり、稼ぎもできるようになったところだ。●仕込みは「トヨタ効果」に伴う中期企業成長が期待できるあいおい損害(8761)がいい。●エネルギー関連で中期注目の三井造(7003)は200日線に対するプラス・カイ離を回復、W底から上値ネックライン突破後の上昇ピッチ加速が期待される。●不動産オークションで先発のIDU(8922・マザ)は来8月期も続伸見通しにあり、75日線(30万3900円)を上抜く寸前だ。これを突破できれば、年初からの下げ相場に対する修正高が期待される。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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