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2008/08/06

◆6日、世界株式市場は「米国発の世界同時株高」となった。アジア・太平洋15市場星取表は13勝2敗(下げは香港、パキスタン)、日本市場は新興市場まで、また規模別指数すべて上げた。「5日のNY原油先物価格の1バレル=120ドル割れ、米金融政策に変更なし」が背景。東京市場で下げた代表業種は電気・ガス、医薬品、陸運の3業種のみ。前日まで買われていたディフェンシブストックが多い。東証1部売買代金は2.44兆円、出来高は2.27億株で7日連続増。値上がり銘柄数は1472と全体の85.7%に達した。先物主導で売り方の買い戻しなど「リターン・リバーサル」(堅調だった銘柄と軟調だった銘柄の上げ下げが逆になる。売り方は買い戻しに、買い方は利益確定売りに走る)の動きが急で、日経平均株価指数採用225銘柄では191勝30敗4分けと、値上がり銘柄数が圧倒的だった。ここまで売ってきた弱気の逆行高相場である。

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◆前号紹介では、日立(6501)が、21円高の843円まで買われ、2月5日の年初来高値836円を更新した。東芝(6502)も32円高の695円まで買われたが、出来高は日立の2196万株に対し東芝は1488万株にとどまった。東芝は買い戻しが主力であり、日立は新たな資金流入と見られる。引き続き、各種金融関連株、自動車株、エレクトロニクス株・・などから幅広いリバウンド相場が予想される。

◆こうなると、いったん利益確定売りが出やすくなるのが、これまで当欄が推奨してきた「不人気の、好業績、割安、出遅れ、好チャート株」。ただ、今回の戻り相場も長期続落基調のなか、あくまで「リターン・リバーサル」の動きと見たほうが良い。「不景気の株高」という状況にはなく、国内では、景気の基調を下方修正の方向にある。7日発表の8月月例報告もマクロ環境が厳しさを増していることが主張されよう。

◆埼玉県地盤の食品スーパーのヤオコー(8279)が、80円高の3740円高値引けで3連騰し、7月10日の上場来高値4000円を視野に入れてきた。直近、埼玉県地盤男食品スーパー株が好人気となるなか、3月安値2615円を基点とし、長期モミ合い相場を脱し、上昇基調に転じたばかりであり、7月11日の週は高値波乱を予想させる寄り引け同値の「十字足」となり、3300円台まで急落した。が、切り返しをみせてきたここから上昇相場に乗りたい。5日発表の08年4〜6月期(第1四半期)連結営業利益は前年同期比20%増の21億円と好調裏に着地したことも追い風となる。●東武系スーパーの東武ストア(8274)も1月中旬から今月初めまで360円を挟む小幅往来が続いてきたが、ようやく3日続伸し399円までつけてきた。物足りない気がする銘柄ではあるが、<小幅ながら増収増益を確保するPER12倍台の低位保ち合い上放れ期待銘柄>としてここから強気していきたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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