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2010/10/01

◆2010年度下期相場始動の東京株式市場で、日経平均は前日比34円高の9404円と反発、TOPIXは0.46ポイント高の829.97とわずかに反発した。9月30日のNYダウが続落し、欧州株は4日続落したものの、米4−5月期GDP確報値が改定値から上方修正され、9月シカゴ購買部担当者指数(PMI)は市場予想を上回り、前週の新規失業保険申請件数が前の週比減少・・。さらに、中国では9月製造業PMIが前月比上昇し、予想値も上回った。加えて、円が小反落した・・ことから、前日に急落した東京市場では金融株などから買い戻しなどが先行した。一方、今晩の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数、来週の日銀金融政策決定会合を見たいとして、手控え気分も強く、午後には下げに転じる場面もあった。来週は週末8日(金)発表予定の米9月雇用統計をみたいとし、後半は様子見気分が強まりそうだ。ただ、米NYダウは9月前月比7.7%高し(ナスダック総合指数は12%高)71年ぶりの高い上昇率となった。通常なら、環境悪の中での大陽線は、「買い」となるのだろうが、過剰流動性を背景とした、バブル相場といえないこともない。東京市場でも、売り買いとも行動開始は、必ずロスカット価格を決めた後としたい。

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◆注目の個別銘柄は、まず、戸田工(4100)。車載用リチウムイオン電池(LiB)向けのニッケル系正極材への成長期待が高い銘柄として注目している。株価はリーマン・ショック時の08年12月5日に上場来安値175円まで下げてようやく底入れ。09年8月にはLiB正極材で米国政府から助成金を得て米国の同部材新工場を建設と伝わり急かつ連続人気化。10月には972円まで上げた。その後、もみ合う展開となったが、概ね52週移動平均線を下値サポートラインとした上昇基調にある。8月高値を抜いたことで、昨年10月高値の挑戦が勢い付く?●大同特鋼鋼(5471)は9円高の415円と反発。今春以降の26週線を下値サポートラインとした上昇基調が続いている。9月29日付け日経新聞朝刊は、「レアアース(希土類)生産で9割以上のシェアを持つ中国が輸出管理を強化していることを受け、他の埋蔵国が相次ぎ生産拡大に乗り出す。最先端技術を支えるだけに、中国依存から脱却する動きが世界的に広がってきた」と報じた。市場で、中国の動きを懸念し、脱希土類関連銘柄を見直す動きが広がるなか、同社株もまた見直し人気が期待される。同社は先に、希土類が少なくても高い磁力を持つネオジム磁石を開発したと発表。レアアース「ジスプロシウム」の含有量を従来比半減しつつ、高い磁力を実現したという。レアアースの需給が逼迫化するなか、省資源製法を確立して磁石の市場シェア向上につなげるとしたことに着目した買いが続いているとの声も聞かれる。一部報道では、同磁石は9月にサンプル出荷、11年度には量産を始めるという。そして、新製品で競争力を高め、ネオジム磁石の売上高を16年3月期に前期比約2.5倍の100億円に引き上げる計画だと伝えている。株価は、09年2月に付けたリーマン・ショック後安値201円を基点に反転。同年11月に275円の二番底を入れた後、今年2月から26週線に下支えされた実にゆっくりではあるが上昇基調を刻んできた。ここから、5月11日の年初来高値433円をクリアして上げに弾みが付き、市場人気となるパターン?

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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