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2014/11/11

◆日経平均株価は前日比343円58銭高の1万7124円11銭と大幅反発し、終値としては2007年10月以来7年ぶりに1万4000円台を回復した。朝方から買いが先行、後場上げ幅を拡大し高値水準での推移となった。11日付の読売新聞は、「15年10月からの10%への消費税引き上げ延期の場合、早ければ安倍晋三首相が外交日程を終えて帰国する17日から数日以内に解散する方向で検討を始めた」と報じ、前日には聞かれた「今週は前週にかけての全面高局面から踊り場形成の展開か」との見方が一気に引っ込んだ格好となった。前日にNYダウが4日連続で最高値を更新したことや円が前日とは逆に次第安となり後場半ばに1ドル=115円台へと1円超の円安に進んだこともマーケットを後押しした。■前日の海外市場ではNY原油・金先物やバルチック海運指数が反落。業種別株価指数では鉱業1.77%安、ゴム製品1.72%、石油・石炭0.41%安と3業種が反落したが残り30業種は上昇した。輸出関連や内需関連が値上がり率上位となり、不動産は2.19%高で2位となたったが金融関連は下位に続いた。前日に聞かれた「踊り場形成」の見方は、10月17日終値安値1万4532円51銭から1万7100円台に駆け上った後の調整局面があっても不思議ないとの見方からくるものだが、海外株高、為替円安、解散政局風から先行した先物市場の動きが現物株を突き上げる格好となったようだ。

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◆千代建(6366)が大幅続伸した11日昼時間に発表した上期(4-9月期)連結受注工事額が前年同期比511%増の5875億7000万円と大幅増となったことが買い材料となった。受注残高は前年度末比35.4%増の1兆4521.9億円に拡大したことが買いを誘った。事業環境は、回復基調を強める米国が世界経済を牽引しているがアジア新興国、欧州の景気減速・低迷や中東・ウクライナなど地政学的リスクが高まる不透明な状況下にある。しかし中長期的なエネルギー需要増とシェール革命やガスシフトを背景とした設備投資計画は概ね順調に進行しているという。●当欄銘柄ではスクリン(7735)が700円年初来高値引けとなった。13年3月期の大幅減収かつ利益面は営業から税引き損益までの2期連続大幅赤字が一転、今15年3月期で2期連続増収・大幅連続増益予想が値動きの軽さもあって、12年高値787円を目指す格好か。反落シーンあれば押し目買いとしたい。●また、食品卸最大手で長年ウォッチングしてきた●三菱食品(7451)も7日に付けた年初来高値を更新し昨年12月以来の高値水準に浮上した。10月17日安値2126円から1ヵ月足らずで500円高はめったに見られない同社株の短期急騰相場だが、それだけ、相場環境が良かったということ。●相場環境に関わりなく上場来高値更新が続くのはヤオコー(8279)だが、●神戸物産(3038)も10月に付けた06年6月の新規上場時以来の高値4985円に一時あと5円と迫った。いずれも、地味ではあるが、なお当欄ウォッチング銘柄となっている。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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