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2012/01/04

◆2012年大発会は昨年大納会比104円11銭高の8560円11銭と続伸。好発進した。この日付けの<魁−日本株レポート>で、「12年大発会、日経平均は続急伸し、TOPIXは大幅に3日連続高して発進。3日の海外市場で、米経済指標が改善し、ユーロ圏並びに中国景気指標もまた改善したことから、欧州株が3連騰し米国株は急反騰の新年スタートとなったことを受け、東京でも朝方から買いが先行。金融関連がそろって大幅に上げるなどTOPIX業種別株価指数は全33業種がそろって上昇した。素材・資源関連も市況高を背景に値上がり上位に続き、円が対ドル、ユーロで6日続伸の中も輸出関連は値上がり率上位から中位に並び、内需関連も値上がり率中位から下位に続いた」と記した。

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◆しかし、当欄で最初に大発会を記した05年1月大発会以来の記事を読みあわせると、大発会高は今年の相場が良いとの保証にはなっていない。大発会が陽線足でスタートしても、ここ10年はほとんど良い結果を生んでいない。02年の大発会から今年まで10度の大発会のうち、実に9回が好発進だった。08年の大発会は、「散々の発会で3日続落し、昨年来安値を更新した」と記したが、その年の秋にリーマン・ショックが世界経済と世界のマーケットを襲った。02年以降の1月月間足を見ると、05年まで4年連続陰線で、06年と07年は連続陽線となったが、08年から昨年1月まで再び4年連続で月足は陰線で終った。1月は前年末で一区切りつけた世界の投資ファンドなどが組み入れ変更を行ない、前年末までに利の乗った銘柄を反対売買することがよくある。大事なのは最初の3日間、3週間、3カ月の相場動向というが、今年の場合は、好発進は「売り場探し」と心得るべきか?まずは、昨年暮れの総弱気の反動高場面が期待したい。■ちなみに、3日発表の中国12月PMI(製造業購買担当者指数)は前月比上昇、ユーロ圏PMIでは低下傾向が一服、ドイツ12月失業者数は市場予想以上に改善。米製造業景況指数は6カ月ぶり高水準・・といずれも改善した。結果、対ドル、ユーロでの円6日続伸をよそに、輸出関連セクターも大半が上昇。予想外の展開に東京市場は買い戻しが先行した?

◆昨年大納会にも記したベルク(9974)が昨年10月高値1240円に急接近。打診買いとした前年末終値1160円台を飛び越えていってしまった。出来高3.3万株は少ないがそれでも昨年10月以来の高水準!新年に出来高が増えればと12月29日付けで記したが拡大しそうだ。地方スーパーだが今期売上高営業利益率5.1%台は、市場認知度の問題が解決すれば、予想PER7倍台は大幅に上昇しよう。●繰り返し紹介は、九州を中心とし低価格戦略に強みを持つドラッグストアをチェーン展開のコスモス薬品(3349)。営業利益率は4.5%とやはり高く、10年5月期以降収益拡大が一段と急となっている。今5月期営業利益予想は前期比2割増の120億円で4期連続最高更新見通し。今期予想PERは12倍弱でしかない!テクニカル面は26週、52週線に下支えされた一段上の相場を目指す構え。●知友アナリスト銘柄では加工食品の卸売大手2社、三菱食品(7451)と加藤産(9869)に注目だが、この日、三菱食が急騰したので、加藤産の52週線が下支えしている1500円絡みを狙うのも一手。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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