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2012/03/07

◆前号で、「当欄注目の内需関連株は、中・長期強気姿勢であるが、明日の相場はきょうではなく明日が決める。思いがけない悪材料あるいは好材料が飛び出すことは常にあることだ。相場は順風漫歩だと思った時は、既に、売るべき状況を迎えたと考えるべきであろう」と記したが、甘かった。勝負事はそうだが、相場の世界でも、ちらっとでも不安が頭のなかをよぎった時は時間をおかずサヤを収めるのが鉄則なのだが・・。

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◆この日、日経平均は3日続落し9576円と2月22日以来2週間ぶり安値に沈んだ。NYダウは2月28日に付けた1万3005ドルを終値ベースの戻り高値とし、2月16日から3月5日まで12日間連続で1万2900ドル台の高値圏で膠着状態が続いていた。しかし、6日に1万2700ドル台へと急失速したことから、いったん、調整に入ったとの見方が浮上。東京市場をはじめアジア市場はそろって売り優勢の展開となった。日経平均は朝の寄付きがこの日の安値で、前場中頃に一時9600円台を付けたものの、その後は9500円台後半でのもみ合いに終始した。日銀の金融緩和策発表後の相場をリードしたのは円安展開をテコとした主力大型株だが、円反発を背景に売られた。一方、円安歓迎相場で遅れを取った小型株指数はこの日上昇し、1部市場全体では値上がり銘柄数が50.6%にあたる848銘柄となり、値下がり数の38.6%、647銘柄を上回った。もしかして、このことが、明日以降の相場を示唆したとなれば面白くなるのだが・・。

◆きのうからの世界市場は「またしてもギリシャか!」となった。報道では、ギリシャ財務相は「債務交換の成否は8日深夜までに判明する」、「債務交換が実行できれば、ギリシャ経済は息を吹き返す」と述べたという。本当か?4月のフランス大統領選挙の結果次第で再び不安定になる可能性があるなど、なお、悩ましい事態が続き、先が見えるのはその後との見方だ。ギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念はなおも市場を悩ます?また、9日の米雇用統計発表も控えており、積極的な買いは出しにくそうだ。

◆もっとも、この日、主力大型株リードの相場時に乗れなかったが、内需関連をはじめとした小型株の動意が続くようだと進むべき道はある!?●小型株ではないが、ほとんど無相場だった東急(9005)は1月安値368円から今月5日に413円まで上昇。昨年来高値を更新済みの今は400円台固めを待って、さらに上値を試す相場が期待される。●また、前号に記したニチイ学館(9792)は看護、介護制度の見直しが新たな利益成長時代をもたらしそうだ。株価が昨年3月東日本大震災直後の上場来安値545円を基点とした、13週移動平均線沿いの上昇基調にあることも心強い。09年9月の株式分割落ち後高値1139円前後で調整場面があればなおいいのだが・・。また、この1000円台でもみ合っても不思議はない。良き買い場を探す時間となるからだ。●コスモス薬品(3349)は3775円まで見て、終値は前日と同じ3815円と13週線、26週線へのプラスかい離を持続。リーマン・ショック時の08年10月上場来安値900円から今年1月にはほぼ6年ぶり高値4090円まであった。が、地方銘柄のゆえになお過小評価。2ケタ増収増益で4期連続最高益更新見通し、かつ、予想PER11倍台はいかにも魅力的。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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