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2009/11/26

◆日経平均は58円安の9383円と反落した。25日の米国市場でドルが全面安商状となったことを受け、東京外為市場で約14年ぶりに1ドル=86円台へと円高が進行、場味を悪くした。輸出企業に採算悪化を嫌った売りが広がった。

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◆テレビに映し出される中国での建設ブームや「モーターショー」の活況ぶり、映画産業の隆盛ぶりは、80年代の日本をはるかしのぎ投資マネーが膨らむ一方であることを我々に見せ付ける。一方、東京市場は、昨秋のリーマンショック後の世界株式市場で一人迷い子となった感が強い。指数面からは、底値圏にあるとの見方が強まっているものの、海外投資家は、現物取引で買い越したとしても、それ以上に先物市場での売り越しが続く。■「90年代は日本の黄金時代」と錯覚した80年代末が日本の絶頂期だった。日経平均は89年末高値を頂点とし、その後、長期下降トレンドから抜け出したことは一度もない。戻しても高値は前の相場の頂点を超えることはなく、逆に、その後の安値はそれ以前の安値を下回るパターンが続いてきた。■日本人は、過小評価や悲観的見方を選択する体質があるといわれる。現在が、その最たる時か。先行き人口減少が必至と言われ、農魚山村に及ばず都市部を含めた地方の疲弊が進む。国内需要は減少傾向が続くが、「輸出立国」との産業体制は変わらない。29日から放送が開始されるNHKドラマ「坂の上の雲」は、明治初期に起こった国の行方を決定した「日露戦争」が大きな舞台だ。筆者の故郷愛媛県(伊予)松山市出身の陸、海軍の秋山好古・真之兄弟と俳句・正岡子規の3人を中心に日本の青春像を描く。再来年秋にかけて3年にわたっての放送だ。悲観から始まった戦争でぎりぎり勝ちを得た後、第二次大戦まで過大な自己評価、楽観・精神論主義に走った。そして、負けるべくして敗け、敗戦。焼け野原から奇跡と呼ばれた復興。そして今、悲観のなか・・。

◆需要減、内需不振がいわれる中、カジュアル衣料店「ユニクロ」のFリテイ(9983)以外にも元気な企業はある。前日紹介のユニチャーム(8113)は反落したが、テクニカル面からは週末終値は8650円前後が欲しいところ。同社の狙い目は、「内需不振が続く消費状況のなか、アジア、欧州の拡大で業容拡大が続く」こと。引き続き、同社株を見直す買いが広がっていくとみる。●ならば、同様に、中国をはじめアジア市場で化粧品事業を強化、存在感が高まっている資生堂(4911)もまた注目していくべきであろう。北アフリカ地方やギリシャなどへの進出も始まった。株価は、07年に2805円の上場来高値を付けた後、今年3月に1233円安値をみて下げ止まった。1700円前後が今春以来の上値ネックラインだが、13週線や26週線を下値サポートラインとした下値切り上げ型チャートを刻んでいる、10月最終週には52週線もクリアした。厳しい全般状況を観察しつつ買い場を探す時はきたとみている。4月高値1731円突破からもう一段上の相場が期待できよう。●食品加工卸大手の加藤産(9869)は3連騰で連日の年初来高値を更新した。07年3月の高値1741円が次の上値ネックラインとなるが、これを突破すれば、勢い付く可能性も。ただ、いったん、利益確定売り場面となる可能性もある。買いは、ロスカット価格を決めてからとしたい。人気薄銘柄ということは、ひと相場終った後の状況が悲惨となる場合がよくあることだ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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