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2007/09/20

◆20日の東京市場は、日経平均株価高・TOPIX安と、前日の高揚感は1日で消え、急反騰を見た戻り待ちの売りなどに気重い展開で終始した。19日に国交省が発表した07年基準地価は、東京、大阪、名古屋3大都市圏で2年連続上昇をみたが、不動産株は朝高後に上げ幅を縮小する展開で終った。TOPIX指数への寄与度の高い銀行株など金融株は、前日のクレディアの民再法申請に続き、UFJニコス(8583)の再建策報道で今期最終損益の大幅赤字計上とあって反落。寄り前に発表された7〜9月期の大企業全産業景況判断指数の改善も朝方の上昇を支援したに止まった。新興市場の低迷振りはいかんともしがたい状況に陥ったまま。ただ、下り坂を降り続けるだけ・・。 

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◆もっとも、アジア主要14市場の星取表は、東アジアの5市場(日本は日経平均を採用)が揃って上昇し、10勝4敗と堅調ぶりが目立った。欧州市場は下げたものの、引けにかけ下げ幅を縮小する展開となった。ただ、米国株は小幅安から午後に下げ幅をやや拡大し反落で終った。21日の東京市場にとって、1ドル=114円台と1円超円高に進んだことが輸出株を中心に陰を落としそうだ。

◆NY原油先物は19日、10月限が6日連続過去最高更新し、終値でも高値を更新。期変わりした20日も続伸した。が、石油開発関連株や大手石油卸株には大きなインパクトになってはいない。投資資金は、非鉄・貴金属、穀物高を背景に国際商品指数が上昇基調を続けていることも追い風となるうえ、PER割安感が強い商社株に向かっている。三菱商(8058)は、7月の上場来高値3650円から8月17日安値2615円まで1000円超下げ瞬間200日移動平均線を割り込む場面があったが、20日には3530円まで戻し上場来高値を射程圏に捉えた。それでもPERは14倍台に止まる!●三井物(8031)は20日終値で75日線へのプラスかい離を回復し、続伸。●伊藤忠(8001)は20日、一時75日線を上回る場面があり、●丸紅(8002)は75日線に急接近している。まずは、強い三菱商事。商事の最高値更新前後から、出遅れ株に向かう展開か?

◆原子力関連株は、安倍首相退陣にも悪影響はなく、来年7月の洞爺湖サミットを前にした春頃までは、基本的に強気の姿勢をとりたい。日経20日夕刊トップには、「東南アジア諸国が原子力発電所の建設に向け、一斉に動き出した。日本の原発大手は東南アジア各国を重点市場と位置づけ受注を目指し動き始める」と報じた。19日引け後には、●岡野バルブ(6492・東2)が今07年11月期第3四半期連結業績を発表。6月の増額した通期予想に対する経常利益の進捗率は90%と高水準。国内は中越沖地震による東電柏崎刈羽原発の全停止で受注したメンテナンス工事は一部次期に繰り越しとなるが、東南アジアでの火力発電向けが伸長した。●原子力関連三羽烏のひとつ日製鋼(5631)も増額と増配を発表し、続急伸。●同じく三羽烏のトウアバルブ(6466・東2)は55万円までみてまたまた75日線にタッチした後、57万円台に続伸。●原発関連株人気のバロメーターは思惑株の要素が大きな木村化工機(6378)。原発関連株の二段上げには、日柄整理がたりないが、押し目は買い、チャートが好転すれば追撃買いしたい。

◆イチケン(1847)は280円台の壁を突破してきた。300円までは買い姿勢!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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