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2009/01/16

◆16日の東京株式市場で、日経平均株価は206円84銭高の8230円15銭と反発した。出来高19億株強、売買代金1兆3000億円台とボリューム面は引き続き低レベルだが、TOPIX業種別株価指数33のうち32が値上がりし、値下がりは海運業1業種とほぼ全面高商状となった。15日の米国市場でNYダウは一時8000ドル割れ場面があったものの、大引けでは12ドル高の8212ドルと7日ぶりに反発したうえ、この日昼過ぎには米金融安定化が期待されるニュースが流れ、東京外為市場では1ドル=90円台前半へと1円以上の円安となったことなどから、後場にかけ上げ幅を拡大した。

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◆もっとも、日経平均週足は、606円の陰線を引き、年初から2週連続で陰線となった。昨年は年初から6週連続陰線と酷い発進となり、9月以降の「米国発の金融危機」の高まりを告げた?が、今年も、決して楽観できない経済環境&資本市場を示唆する? 週明けの米国市場はキング牧師誕生記念日で休場となり、20日には第44代大統領オバマ氏の就任式が行われ、21日、22日と米住宅着工件数など住宅関連の発表が続く。米国では決算発表が本格化し、日本でも来週末以降、3月期決算の発表及び決算発表前の業績修正発表が本格化する。大半が大幅減益、減額修正と予想され、上へ下への波乱も予想される。ただ、米国GDPの6−7割を占める消費が回復しないなかでは、いたずらに追随買いはすべきではない。

◆堅調だったのは、電池関連株。16日付け日経産業新聞が、「新神戸電(6934)はリチウムイオン電池の自社生産を始める」と報じたことから、個人投資家の「電池関連株」買いが広がった。当欄注目のカネカ(4118)、エヌピーシー(6255)が好人気となり、アルバック(6728)など太陽電池関連株の上げも目立ち、先行きを期待させた。

◆12月29日号紹介の九州地盤ドラッグストアチェーンのコスモス薬品(3349)が一時129円高の1559円まで急騰。4日間の1400円台での高値攻防戦を突破、一気に、昨年2月並びに8月につけた1510円戻り高値を更新。07年12月の1733円を目指す格好となった。先には「本年4月に改正薬事法が施行され、コンビニなどとの競争激化が言われるなか、ドラッグ業界も業界再編の思惑が広がる可能性は大と見てよい」としたが、今09年5月期連結業績は2ケタ増収2ケタ経常増益見通しにあり、予想PERは15倍と依然割安感がある。一段高を期待したい。

◆5日号で「打診買いしたい」とした日信号(6741)が反発。15日には12月以来の下値関門75日線にタッチする寸前まで下げたが、きょうようやく反発したもの。前回は、「中国、インドが景気対策の一環として、鉄道インフラ整備を急拡大する計画にある」ことから注目したもの。今回は、都心の朝のラッシュ時の人身事故多発に対応すべく「可動式ホーム柵(ホームドア)」の設置が計画されており、同社株など信号各社が注目される可能性が大であることを追加。JR東日本は山の手線への「可動式ホーム柵(ホームドア)」設置計画を進めており、10年度から導入を開始、今後10年間をメドに概算約550億円の整備費で全駅への設置を実施していくと昨年6月に発表している。都営大江戸線でも全駅への導入を発表済みだ。今後は、他の鉄道各社への導入の広がりも期待される。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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