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2006/12/04

◆NYダウが過去最高水準でもみあうなか、アジアでは、インド、香港が史上最高水準にあり、この日は台湾加権指数が6年ぶり高値、中国上海総合指数が5年ぶり高値をつけてきた。一方、日本では、日経平均が4月につけた5年10カ月ぶり高値である1万7563円を抜けきれないでいる。この日は、前週末発表の米国経済指標で景気鈍化傾向が示唆され、かつ、8月以来の1ドル=114円台まで進んだ円高を嫌気した売りで、電気株や直近人気の自動車株―材料が出て97年3月以来の高値537円まで買われたいすゞ自(7202)などを除く―が下げ、逆に、直近、大きく下げたノンバンク株や不動産株が好人気となった。これは、シーソーみたいなもの。■きょうも活況裏に買われたのは、世界的な再編の動きを背景に中国・宝鋼集団、韓国ポスコとの東アジア連合で勝ち組を狙う新日鉄(5401)を筆頭とした鉄鋼セクターだ。市場体温計・新日鉄は9円高の530円まで上げた。90年8月以来16年4カ月ぶり高値だ。そして、順繰り人気の新日鉄群団の中でこの日1番人気となったのは、好業績・割安株で値動きの軽い太平工(1819)。新日鉄直系でその依存度は約4割。今3月期も連続2ケタ連結経常増益見通しにあり、経常利益から割り出した実質1株益56.9円に対する予想PERは8.7倍と著しく割安。信用倍率は1.48倍と需給面でも買い目にある。495円は1月の年初来高値を10カ月ぶりに更新し、96年10月以来の500円台回復は目前である。が、割安感は強い!

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◆原油価格が戻りを試すなか、資源エネルギー関連株が堅調展開だが、きょうは、筆者が03年秋以来3年越しの長期注目株・新興プラン(6379・2部)が1000円台に乗せた。02年の上場来安値41円から24.6倍化、筆者が初めて「買い」を打ち出した135円からでも7.5倍化である。監理ポストに仕分けされたり100円割れしたりした03年3月期連結経常利益3.6億円の会社が、今07年3月期は53.6億円に膨らんだ。原油高に伴う石油関連設備投資増がその背景にあった。1000円台回復で達成感が強まるよりも、2月以来10カ月に及ぶ高値もみ合いに終止符を打ち、4ケタ相場入りと見るが、いかがか?■もうひとつ本欄長期注目株で、4ケタ定着を狙うのは島津製(7701)だ。10月末に1008円をつけた後、ひと調整して出直ってきた。26週線あるいは52週線に下支えされ02年10月基点の長期上昇基調は、来春にかけ最後の上昇相場を演じると見ている。さてどうか?

◆さて、あすにも上値ネック5.5万円を突破し、急展開となる見通しにあるのが楽天(4755・ジャス)だ。11月28日に5.5万円に顔あわせした後、4日間高値圏で頑強に推移している。少しずつ投資資金が回帰し始めた新興市場に弾みがつくのは、やはり、時価総額トップの同社株の上値追いが不可欠だ。●新たな買い推奨は、2日に発売された任天堂(7974・大)の新据置型ゲーム機「Wii」やソニー「PS3」向けソフト開発を手がけているハドソン(4822・ヘラ)及び好採算のデジタル契約の加入者が増加しているW〇WOW(4839・マザ)の好業績・好チャートの2銘柄だ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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