2007/02/02
◆３月期決算企業の第３四半期（０６年４〜１２月）決算の発表が続いている。アナリストから上がってくるのは、決算発表企業の第一報のみとなっている。しかも、分析する時間は乏しい。その後、決算説明会や個別取材を経てレポートを作成し、投資判断の変更などを確定する。ただ、かつてのような華やかな仕事ではなくなったようだ。役割が変わり、権限は限定的になっており、証券会社の内部規制も厳しくなった。つい３年ほど前まで、株式講演会の講師には証券会社・調査センターなどから、アナリスト、ストラテジスト、テクニカル・アナリストにお願いすれば、引き受けてくれた。が、今は、会社とのアナリスト採用条件にフリーハンド条項が入っていなければ、講演は無理になっている。あるいは、マイクの前にたったとしても具体的な銘柄推奨ができなくなっている。独立して自分で会社を興している人や証券系業界紙の人に講演を依頼することになる。
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◆さて、新光総合研究所の１日現在の決算集計によれば、０６年４〜１２月期決算で、４２％、４８０社が開示しており、経常増益率は１５．１％増で６８％の企業が増益となった。そして、今３月期会社側予想計上増益率は７．１％で、通期予想経常利益に対する進捗率は８１．５％といい水準にある。株価堅調の背景といえる決算状況だ。■ただ、この日、ＴＯＰＩＸ業種別株価指数で上げたのは、１位が電気・ガスで３．１％の上昇、２位は不動産株の２．７％、３位は電鉄株が属する陸運業の２．４％で。５位に倉庫・運輸１．３％の順で、配当狙いで買われている？１位の電気・ガスは、株価上昇に伴いいまや配当利回りは１．５％にとどまる！そして、「含み資産株」の範疇にある業種・銘柄が上位に並ぶ。
◆東証１部値上がり率７位となったのがＮＴＴ都市開発（８９３３）だ。東京駅周辺でビックプロジェクトが立ち上がろうとするなか、同地区の地権者として含み資産株人気に乗ったもの。また、前日発表の第３四半期業績は１５％増と好調。株価は０４年１１月に上場した後、ここまで上昇基調を継続し株価は３倍化。まだ上値は出し切っていない。前日の某サイトの注目株とした●４位にはよみランド（９６７１）、８位には都競馬（９６７２）が並ぶ。目先資金が思惑買いしたものだが、テアトル（９６３３）とともに短期資金が好きな株のひとつ。●さいたま市の土地持ち＆賃貸ショッピングセンターを手がける片倉（３００１）は昨年にかけ本欄注目株だった。1株含み益は２０００円超。チャートが好転してきたぞ！●そして、本欄では何度となく紹介してきた東急（９００５）が５３円高の８９０円まで買われ、９３年１０月以来１３年４カ月ぶり高値となった。０４年１２月以降のボックス上限を突破、昨年４月以来の宿題を成し遂げた感じだ。が、ここからが本番だ！
◆ダイカスト大手のアーレスティ（５８５２・東２）は０２年１１月以来の長期上昇基調が続いている。アルミダイカスト部品は自動車の軽量化への貢献度が高く、成長性大だ。海外生産への対応も進んでいるという。リョービ（５８５１）と平行して上昇基調を継続しそうだ。押し目を拾っていきたい。