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2012/09/11

◆日経平均株価は前日比62円弱安の8807円と続落した。前号で記したように世界の各種市場は今週、欧米で重要日程を控えていることから、その結果に振り回される懸念もあって、それぞれの動向が大いに注目されている。この日は、鉄鋼、非鉄金属、石油、鉱業、海運など素材・資源関連や金融、輸出関連・・など幅広く下落。TOPIX業種別株価指数は全33業種中30業種が下落。値上がりしたのは、JALの再上場決定で買い直されている全日空・ANA(9202)と小売、食料品の3業種のみ。そして、値下がり率下位には医薬品、サービス、水産・農林業、紙パルプ、情報・通信、陸運・・と内需関連が続いた。●輸出関連で当欄が注目銘柄としているシスメックス(6869)は8月28日に3780円の株式分割落ち後高値をつけた後、前週6日安値3410円まで一本調子の下落。きょうは3570円と戻したが、欧米の当局者の決定次第でなお波乱場面がありそうだ。これは、輸出関連セクターなど景気敏感株といわれる業種・銘柄群に当てはまること。また、市場全体が厳しい下げとなれば、当然、内需関連セクターも利益確定売りや、損失を補うための益出し売りなどに下げ幅が大きくなろう。欧州中央銀行(ECB)による南欧国債の購入は、下手すれば、「ECBが不良債権のたまり場、ゴミ箱」となるだけ?

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◆前号にも記したマクドナルド(2702)は続落。6日に続く200日移動平均線割れで終了した。また、もう少し長めで09年3月以来、概ね下値サポートラインとなってきた52週線に対しては10円強の余裕しか残っていない。基本は「52週線割れは売り」で臨みたい。●また、WNIニュズ(4825)は現在、8月の上場来高値3095円に対し9月3日に3085円の2番天井を打った格好となっている。昨年1月から新たな相場圏に突入しているのだが、11年11月現在の外国人持ち株比率は8.2%がどのくらいに高まったかは不明だが、相当高まったとみてよさそうだ。ただ、同社ワールドワイドな海洋気象情報サービス事業の拡大がなお期待さるなかでは、市場全般急落時はなお、買いで臨みたい。

◆さて、前号でも記した、「スマホ関連広告拡大関連」株だが、小型株ゆえ株価評価は始まったばかりと見ており、波乱相場を歓迎しつつなお買い場を探していきたい。●インタスペス(2122)は前日の急騰に続きこの日も薄商いながら続伸。引き続き12週間ぶりの週足長大陽線に期待したい。昨年5月の暴騰相場以来10万円割れ水準でもみ合っていたが、まず、5月高値8.8万円クリアから一段高相場に期待。●一段の収益拡大が期待されるファンコミ(2461)は3日に12,79万円の年初来高値を付け、この日は12.78万円と急接近した後、小幅安で終了。いったん、一服場面があっても不思議ないが、月次売上高好調に後押しされた上値トライが期待できそうだ。●また、前号紹介の「スマホ用向けに主力の電子ビームマスク描画装置が好伸中」のニューフレア(6256)だが、この日さらに上げ幅を拡大し4連騰。一時2.7万円高の74万円を付け8月22日の上場来高値73.7万円を一気に更新した。「今3月期予想は慎重だがそれでもPER10倍割れは魅力的」だ。 値動きの軽さは下落時には強烈な下げとなるが、スマホ関連広告の増大による関連企業の一段の業容拡大が見込まれることを評価する相場と併せ、同社株の見直し買いに乗ってみたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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