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2015/02/18

◆日経平均株価は前日比212円08銭高の1万8199円17銭と反発。2日ぶりに昨年来高値を更新し、2007年7月17日以来の高値となった。ギリシャがEUに融資延長を求める意向と伝わり(もっとも、交渉事だからギリシャ首相が条件付けなど・・ゴネるかどうかは不明だが)米国株式市場は続伸(SP500種指数は連日で最高値を更新)、東京外為市場で119円台前半と円安が進み、ユーロともに4日ぶりに反落したことから買いが広がった。加えて、収益体質が大きく改善し稼ぐ力が一段と高まってきた●トヨタ(7203)が世界に先駆け発売した燃料電池自動車(FCV)「ミライ」の特許の無償化に踏み切ったと報道があり、リーマン・ショック前の07年3月以来、約7年11カ月ぶり高値水準に浮上し、同年2月の最高値8350円に迫ったこと。

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◆もうひとつは、日本政府観光局がこの日発表した「1月訪日外客数」が前年同月比29%増の121.8万人と1月として過去最高を更新。免税制度拡充や円安による割安感が春節(旧正月)の連休が始まる中国やアジア各国からの観光客による「インバウンド消費」はおよそ2兆円に膨らみ、幅広い業種の小売業に恩恵をもたらす・・と期待感が広がったこと。●ラオックス(8202)は300円台と低位2部株とあって人気圏外にあった。が、ほぼ2ヵ月半ぶりに昨年来高値を更新した。インバウンド関連株物色人気が続くなか、東京の銀座や秋葉原などで免税店を展開する同社にも追い風が吹いてきたもの。前週12日発表した前12月期経常損益は17.7億円の9期ぶり黒字に転換し、今12月期予想は2.6倍の45.5億円に拡大する。12日には、「再生ステージから成長ステージへ」とした第2次中期経営計画(2015-17年)も発表しており、数値目標として、16年12月期売上高1000億円、営業利益70億円(15年12月期は45.5億円)、17年12月期売上高1500億円、営業利益120億円、17年12月期営業利益率8%を目指すとしている・・。前週から出来高が急増し、昨年12月3日高値326円を更新するのは当然か?出来高は7287万株だが、決算発表後の13日9370万株や2ケタ相場から100円台乗せとなり、額面相場から離陸した昨年8月数日続いた2億株、1億株単位の大商い時とは違い、投資の中に短期資金だけでなく、企業変身期待の中期投資が入り始めるとなれば、にわか人気では終らないとの期待感が広がってきそうだ。筆者証券会社時代にはほとんど4ケタ相場だったが、赤字経営が続き、07年から2ケタ台に引き戻される展開。中期計画の線で業績が続くかは、「会社力」次第・・。充につながるとみられた。その他、訪日外客関連株として、●アクリーティブ(8423)は80円ストップ高の301円となり、昨年2月の株式分割落ち後の最高値を付けた。権利落ち修正後では13年5月以来の高値水準となる。小売店で外国通貨の直接精算を可能とした国内初の「外貨レジ精算サービス」提供をこの日から始めたという。中国元、米国ドルなど7ヵ国に対応し●ドンキHD(7532)のうち20店舗でスタートし導入店舗の拡大を図といい東証1部市場上昇率トップとなった。そして、ドンキHDは380円高の8470円となった。また、インバウンド人気の●藤田観光(9722)は45円高の471円で値上がり率3位、●松屋(8237)は95円高の1880円で11位となった。もっとも、●スカイマーク(9204)が7円高の36円で2位となったと聞くと・・、値動きにつられた相場といえそうだ。ただ、アクリーティブは闇から這い上がってきた格好かもしれないが、ラオックスは経営計画の線で業績が拡大するか?中期的にウォッチングしていこう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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