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2006/04/24

◆朝から午後大引けまで、いいとこなしの1日となった。先週末はTOPIXコア30銘柄、つまりかつて国際優良株といわれた範疇に入る輸出株を中心とした時価総額の大きな銘柄がけん引した。が、きょうは時間の経過とともに値下がり銘柄数が拡大していった。結果、値上がり銘柄数はわずか82!にとどまり、値下がり銘柄数は1596と今年最大に膨れ上がった。いわく、原油高進行、米国ハイテク株安、東京外為市場での1ドル115円台への円高進行、23日におこなわれた千葉補選や基地問題の地方都市市長選で小泉自民党候補者が相次ぎ小沢新民主党党首の前に破れ、9月退場を控えた小泉政権末期がレームダック化することを懸念した海外投資家が売り急いだ、などとの見方が広がった。ただ、基本的には3月8日安値1万5553円から4月7日高値1万7563円まで1カ月で2000ポイント強上昇したのだから、決算本格化を控え調整気分広がろうとした流れが加速した結果だとみたほうが良いと見る。「平均株価1万7086円の25日移動平均線を割り込んだことで売りが広がった」解説もあったが、これは年明け以降25日線が下支え役をしていないことから間違い。以前から紹介しているように個別銘柄、平均株価及びTOPIXは今年に入り75日線が下支えしてきた。いずれにしても75日線を大きく下に踏みはずさない限り中勢上昇波動は不変とみている。

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◆例えば、松下(6752)。バブル期高値が88年8月の3050円、ITバブル期の上場来高値は2000年3月の3320円だが、89年3月期連結1株益は109.2円(当時は単独決算が主流だが、単独だと65.7円)で、00年3月期連結決算は減収営業減益で1株益は48.4円に過ぎず、翌01年3月期は増収2ケタ営業増益ながら、経常益が半減し1株益は20円にとどまった。何よりも、ITバブル期の松下はどこに向かうかグランドデザインは全く不明だった。松下通信など子会社を本体が吸収し、デジタル家電でプラズマを中心とした積極戦略に転じ、足を引っ張っていた白物で稼ぐようになったのはつい最近のこと。といっても、06年3月期1株益は48.9円にとどまる。しかし、市場はいわゆる中村社長による改革の足取りの確かさに期待した株価に買っている過程にあるといえる。投資家にとって、どこに向かうか方向付けがはっきりしていることが投資意欲の回復につながっているといえば正解であろう。

◆東急(9005)が、日足の「窓」を埋めるというよりも、一気に780円まで下落。このままでは、4月の月足が「小幅陰線の大上ひげ足」となり戻り売りパターンの足に転じてしまう。◎今週の注目株は、「炭素繊維関連低位材料思惑株」と先週紹介したサカイオーベックス(3408)の220円台突っ込み買いを推奨。◎また、「おーいお茶」の2ケタ成長が定着し他に圧勝し始めた伊藤園(2593)も2月に株式分割権利落ちしたが、全般軟調展開時に突っ込み買いしたい銘柄のひとつだ!◎住友鉱(5713)も金・ニッケル市況高を背景とした相場はまだ、終わりそうもない。買うなら1500円台への突っ込みをまって買いたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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