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2008/02/20

◆不動産株が特に大きく下げ、金融株が続いた。構成銘柄225の星取表は9勝214敗2分けだ。日経平均株価は後場、東アジア4市場の下げ幅拡大を受け下げ幅を拡大していった。アジア・太平洋15市場の成績はといえば、値上がりは選挙で野党が勝利したパキスタンのみの1勝14敗に終った。これは、前日19日の14勝1敗の全く逆の結果だ。■問題は19日にNYダウが後場急失速した理由だ。そして、その理由が20日の東京市場の下げ、なかでも不動産株、金融株の下げを大幅とした主因となった。まず、NY原油先物の終値での100ドル台乗せなど金、非鉄、穀物など国際商品相場がいずれもかってない高値圏にあり、一向に下げに転じようとしないことは、先行きの世界経済に大きなリスクとなっている。株式市場では投資家心理が急速に冷えつつある。そして、サブプライムローンに絡む金融機関の損失の更なる拡大の果てに、住宅市場の低迷が続く米国では、商業不動産市場の冷え込みが急となりつつあり、不動産業界、金融業界とも新たな損失の拡大が計上せざるを得なくなる!

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◆日経平均の6カ月足RCI(順位相関指数)はこの日、再びマイナス100%に沈んでしまった。第一気船(9132)や郵船など1月安値から急速に値を戻してきた海運株だが、バルチック海運指数の反落で利益確定売りや戻り待ちの売りに大きく下げた。●前号で、「今回は郵船(9101)を中心とした巻き返しが見られるかもしれない」と記した。同社常務が「来09年3月期経常利益は今期比250億円増益、航空貨物やコンテナが改善する」と一部報道のインタビューで答えていたからだ。ならば、昨年夏にかけ手の相場で十分相場を出しきった商船三井(9104)と違い、100%の力を出し切れないで終った郵船株に、上昇余力ありと見たからだ。下げ幅の半値戻しを達成した力の行く末を見たいとおもう。いわく「半値戻しは全値戻し」という兜町格言もある。二番底が確認できればぜひ拾ってみたい。

◆携帯電話向けコンテンツ開発のドワンゴ(3715)が昨年12月高値49.5万円から2月13日には16.8万円まで大幅安し200日移動平均線を割り込んだあと、上値模索する格好となっている。7日発表の今08年9月期第1四半期連結営業損益は1.63億円の赤字だったが、通期営業利益予想は前期比9%増の4億円を据え置いた。ニコニコ動画のプレミアム会員数は順調に拡大しており、モバイルコンテンツ(音楽)のポテンシャルもまだ高く4割前後増額余地があるとの見方だ。●日電産(6594)の永守重信社長の連日の出社で、コスト意識など従業員の「やる気」が変わったといわれるのが日サーボ(6585)だ。日電産傘下入り初年度に過去最高益の奇跡を見せようとしている。株価はこの日も逆行高で84年11月以来の高値圏にある。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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