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2008/07/01

◆小幅ながら9連敗・・。日経平均株価はきのうもきょうも一時プラスに転じる場面があるなど毎日のように抵抗をみせ、欧米、アジア株式市場の中でも下げ渋りが目立つ。とはいいながらも、結局は、ここ3日間、1万3600円を前に失速するなど、売りに押し切られ、04年9月以来の9連敗となった。当時はNY原油価格が初めて50ドルをつけた頃であり、原油高騰のマーケットへの圧力の強さを改めて恐れる。寄り付き前に日銀が発表した6月調査の「企業短観」は、大企業製造業の業況判断指数(DI)が3四半期連続で悪化し、国内景気の先行きに対する不透明感が高まったが、前場はプラス圏で推移した。が、後半、息切れしたもので、4日連続同じパターンで下げた。もっとも、値上がり銘柄数871は値下がり数728を上回った!結局、上海総合指数の3.09%続急落やインドセンセックス指数の3.71%続急落が伝わり、後半失速のパターンから逃れきれないでいるといった格好か。外資系証券では、<欧州株の下落に対応するため、プットオプションで「値崩れ対策」が必要だ>などとのレポートも作成されている。

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◆当欄推奨株もまた、厳しい状況から逃れ得ないでいる。確かに、直近推奨のセブン銀(8410・ジャス)、シマノ(7309・大)などはこの日、上場来高値を更新した!が、多くは続落・・と苦戦が続いている。両社株は引き続き「強気」を継続しているが、世界市場に大波が襲ったとなれば、急失速回避は不可能というべきか。ただ、「満つれば、欠ける。欠ければ、満つる」という兜町格言もある。

◆となれば、「海外政府系ファンドにとって、世界同時株安は絶好の狩り場となる」、との考えの下に、NTT(9432)、JR東海(9022)、JR東日本(9020)など旧3公社5現業のような銘柄群に「寄らば大樹の陰」的相場が浮上しつつあるのも不思議ではない。ちなみに、知友は、「郵政3事業や政府系金融機関の民営化に伴う政府保有株式の売却が本番を迎える。政府は日本郵政や日本政策投資銀行など民営化会社の株式放出で2015年度末までに合計8兆4000億円の売却収入を見込む」と記している。■上場JR3社は既に完全民営化を果たしているが、NTTは依然、国が3分の1超保有している。NTTは1日、53.3万円まで買われ、2月、6月の高値52.2万円前後を突破した。5月最終週には52週移動平均線を突破し、今週は13週線が26週線を上回るゴールデンクロスを示現した。テクニカル面も「買い」を示唆している。知友は「政府保有株式の売却を控え、露払いとも思えるような動きがNTTに出てきたようだ」という。●JR東海も1日寄り付きで119万円まで買われ年初来高値を更新している。24カ月線にタッチ寸前まで接近した後、下げに転じたが、週足ベースでは前週52週線を回復し、1月安値88.3万円を基点とした上昇基調を再確認している。

◆小型株では、1月安値基点に下値切りあげ、三角保ち合い上放れが期待されるのはスキー、スポーツ用品専門店最大手のアルペン(3028)はいかがか?前08年6月期最終2割超減益ながら、今期は増益に転じる見通しという。●ツムラ(4540)が連日で年初来高値を更新している。認知症関連株として見直されているものだが、●科研薬(4521)が年初来高値更新で後に続く格好となっている。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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