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2005/12/09

◆きのう本欄は、<注文誤発注の「ジェイコム・ショック」で、思わぬ形で調整入り局面を告げた?ようだ>としたが、きょうの動きを見る限り「調整局面入り」は間違っていたようだ。「このまま突っ走って、年末年始に天井にならないように」という思いは強いが、「某メガバンク」つまり、みずほFG(8411)は寄り付き前後こそ「誤発注によるみずほ証券の損失が300億円を越える可能性がある」と伝えられたこともあり売りが先行したが、下値が限定的だとわかった後場には上げに転じた。そして、今週は週足陽線で、100万円大台を視野に入れたまま終った。平均株価は、米国株の続落をよそに、きのうの下げ幅の3分の2以上埋めた。これまで指摘してきたように、日本株だけが高いのではなく、欧州株やアジア株(中国など一部不振市場はあるが)も同時に高いことが、投資家に安心感を誘っている。韓国はきょう史上最高値から反落したが、インド・ムンバイSENSEX30種は高値を更新した。つまり、欧州やアジア株をよそに米国株安と同時に日本株だけが急落するのは、もう少し市場外の環境が変るまで無いのかもしれない。それにしても、急落後の反発力のすごさは見直すべきか。10月に4週間の調整を挟んだ時と同様に、「年末年始に天井を打たないように」調整に入った場合は、2006年春強気を基本に、押し目買いで臨む方針は変えなくてよさそうだ。

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◆なかで弱かったのは薬品株。武田薬(4502)は、週足こそ気にならないが、きょうの日足は下放れ、いったん、押し目を形成する格好となった。今の市場のことだから、そしらぬふりして上げに転じるかもしれないが・・。米国で薬品・バイオ関連株が冴えないことが気にはなる。ちなみにプラス面は、毎年の薬価改定導入は可能性が低くなったこと。また、来年4月の薬価改定率は7%前後になるもようだ。しかし、薬品業界では、武田薬は利益の半分強を米国を中心とした海外で稼ぎ出しており、国内の薬価引下げに対する抵抗力はトップだ。また、2010年にかけての主力薬の新旧交代は予想よりもスムーズにいきそうだ。そして、極端な落ち込み場面は回避できそうだ。引き続き、◎漢方製剤で米国進出に力を入れるツムラ(4540)や◎調整に入っている科研薬(4521)とともに薬品株の主戦企業として武田の押し目は拾いたい。■NY金先物(中心は2月物)が8日に1オンス=522.7ドルと買われ24年8カ月ぶり高値をつけた。11月に450ドル台までの調整を入れた後は、ほぼ一本調子の上昇で、投資資金の流入増を背景に直近の上昇ピッチは加速している。それに比べ住友鉱(5713)はきょう1377円の年初来高値をつけたとはいえまだまだ上げっぷりは初歩。上昇ピッチ加速に期待し強気で攻めたい。◎インド関連株で三角もちあいから上放れが期待できそうなのは国産電機(6992・2部)。新年に向けての中期銘柄としてここから強気したい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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