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2008/09/10

◆10日、米証券大手リーマン・ブラザーズが予定を繰り上げ、「6〜8月期(第3四半期)決算が39億ドルの赤字になった」と発表した。9日の米国株式市場で同社株価が一時45%下げ、S&Pなどが格下げを示唆したことを受け、決算発表を予定よりも約1 週間早めて発表したものだ。なお、同時に、「資産運用部門の過半数株を売却し、かつ、商業用不動産資産を同社から切り離すとし、年間配当は93%削減する」との計画を発表した。■10日の東京市場で、日経平均株価が引けにかけ下げ幅を縮小し、TOPIXが上げに転じたのは、「リーマンの再建計画発表で、リーマン株から米国株相場が上昇に転じる」と期待した買いが広がったことが背景にあった。

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◆不動産・建設株にストップ高銘柄が続出し、東証1部値上がり率ランキングで上位30中、21社が同関連株だった!例えば、●首都圏で中古マンション販売を手がけるアルデブロ(8925・マザ)の場合、昨年10月の戻り高値4万1400円から今年8月14日にはほぼ21分の1となる1981円まで下げた!10日は500円高の4500円ストップ高に買われたが、昨年秋の戻り高値までの道はいかにも遠すぎる。といっても、日本の不動産株を積極的に買いあがる理由は「よく下げたものはよく上がる」といった兜町格言以外には無い。●東急沿線の住人である筆者になじみの不動産株は東急不(8815)だが、今09年3月期連結経常益15%減益予想だ。しかし、予想1株益に対しPERは8.84倍にとどまる。5日に04年12月以来の安値398円まで下げてきょうは502円まで反発したが、昨年6月の二番天井1543円から約4分の1になった。◆では、不動産株はどこまで上がるのか、いつまで思惑人気が続くのか?「米2住宅公社の救済がなければ今週8日頃にセーリングクライマックスで底打ちできたと見れば、クライマックスの先送りとして」今度の連休明け16日が目先のポイントとなる?

◆一方、TOPIX業種別値下がり率2位となったのは鉄鋼株。<株式需給の悪化>が背景。新日鉄(5401)は続急落。7月の戻り高値から36%安の451円まで下げた。9日発表の前週末5日現在の信用取組状況で、売り残株数が360万株弱減の1470万株となる一方、買い残は逆に422万株増の7514万株となった。1週間で株価は62円下げるなかで買い残が増加、信用倍率は前週末の3.88倍から5.11倍と大幅に悪化。高値覚えの買いが膨らみ、それがシコリになる悪いパターンとなっていることが嫌気されている。

◆前号紹介のトッパン・フォームズ(7862)は、10日、一時1236円と続落した。7月、8月とも75日線が下支えしたが、きょうも75日線にタッチしたところで、上げ幅を縮小した。ここから押し目買いしたい。目標買い値は、日足、週足ベースの「雲」上限や75日線のある1250円前後(この日の水準)、その下だと200日線の1130円前後、これは、1月最安値から9月高値までの上げ幅の半値押しでは1150円前後につながる・・そして、「雲」下限の1060円前後と、三段構えで準備し、拾っていきたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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