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2006/08/30

◆日経平均は後場下げに転じた。米国株上伸を受け、滑り出しは順調だった。朝方、下げていたのは、29日のNY石油先物が2カ月ぶりに70ドルを割り込んだことを受けた新日石(5001)など石油株のみという場面があった。しかし、楽天(4755・ジャス)が前場後半から下げ足を早め、後場、一段安からストップ安売り気配となっていく過程で、一時100円超の下げとなった。29日は米国景気減速感の広がりを背景に、原油だけでなく、金・非鉄金属、穀物など主力国際商品市況は下落した。結果、原油安メリットを受ける電力・ガス株や全日空(9202)、海運株(バラ積み船高などもプラス)などが買われ、円安・ユーロ高のメリットを受ける欧州への輸出高比率企業も買われた。●小型内視鏡への期待感が高まるオリンパス(7733)は、米国向けよりも欧州向けの売上高比率が高いことを手がかりに買いが膨らんだ。7月19日に二番底を打った後は25日移動平均線沿いに上昇基調を強めており、4月の上場来高値3630円突破を狙う構えにある。●天然ゴム安、ガソリン安に伴いタイヤ各社の経営環境好転期待を買ったのはゴム製品。住友ゴム(5110)は前日に発表した6月中間連結経常利益は大幅減益だった。しかし、101円高の1223円で大引けを迎えた。BS(5108)は105円高の2460円に買われ、浜ゴム(5101)も21円高で終った。「敵のエラーは、見方の好材料」といった感じの相場が続いた。

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◆新日鉄(5401)は前日に15年ぶりに500円台乗せした。結果、目標達成感が広がり、3日ぶりに反落した。これもよしとしよう。7月18日に429円まで急反落した後、ほぼ一本調子の上げだった。また、買い方に力が入ったこともあり、利益確定売りが先行した。●かわって、この日人気を集めたのは東芝(6502)だ。20円高の810円高値引けとなった。日立(6501)の話題が乏しいなか、東芝は今3月期連結経常益24%増と2ケタ増益率で圧倒、株価押し上げ材料が相次ぎ表面化している。前週末の信用倍率は0.78倍と需給が逼迫化、取り組み妙味も増している。米原発大手のウェスチング・ハウスを買収があり、フラッシュメモリー工場を新設し生産能力を倍増する。マイクロソフトの携帯音楽プレーヤーの東芝への生産委託報道もあった・・など、経営の根幹や業績への影響度の高いニュースが相次いだ。6月、7月の安値時には200日線が株価を下支えした。1月の01年5月以来高値815円を突破すれば青空天井となる。

◆「ネット企業 世代交代の波」とはきのうの日経朝刊1面の記事。楽天がストップ安となるなか、この日、新規上場したのは、「Web2.0」のネット新潮流の流れにあり9月14日に新規上場されるミクシィ(2121・マザ)の第2位株主ネットエイジ(2497・マザ)。引け前にIPO価格60万円の2倍の120万円で寄り付き、140万円引けとなった。同社はネットによる広告配信が主力だが、プログ向けコンテンツ連動型広告にも展開する。そして、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で500万人の会員を集めたミクシィが新たなネット関連人気の引き金を引くとみられている。●2月に先行上場したSNS関連株ドリコム(3793・マザ)はここ10日間が1勝9敗と苦戦。二番底調べが続くが基本は強気で臨むべきであろう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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