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2007/10/30

◆TOPIXが小幅ながら3日続伸したが、日経平均株価は一時1万5000円割れに売られるなど反落した。ただ、引け前に下げ幅を縮小し、注目の24カ月移動平均線と同値まで戻って終了し、10月末相場を迎えることとなった。14時には値下がり銘柄数が1000を越していたが、一部で、国土交通省の建築確認審査緩和説が流れ、住宅関連株が急騰。値上がり率ランキングにずらり並んだ。先物主導の買いに、大引けでは値上がり銘柄数が値下がり数を上回り、TOPIX高につながった。■この日は香港ハンセン指数が4日連続で最高値を更新し、中国株も続伸したが、アジア14市場星取表は利益確定売りが優勢となり4勝10敗で終った。続いて開いた欧州市場、31日にFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果発表を控えた米国市場とも反落した。

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◆東京市場では、この日の取引時間中に中間連結経常利益6%増、中間5円配当の好決算を発表した新日鉄(5401)やJFEなど鉄鋼4社の株価は、先に日経紙に増額観測報道されていたこともあり、朝高引け安と好材料出尽くし感から戻り待ちの売り優勢の展開となった。同様に、海運市況高騰を背景に今3月期業績・配当予想の更なる増額修正を発表した商船三井(9104)、川崎船(9107)は郵船とともに利益確定売りに押された。

◆薬品最大手の武田薬(4502)は、開発中の次期主力薬の追加試験を米FDAに求められたとの発表を受け、大量の売りを浴び1000円ストップ安まで売られ、なお325万株の売りを残し、8000円を中心とした上値に重いシコリを残してしまった。当分厄介な相場が続きそうだ。■一方、建築確認審査の強化で住宅着工が進まず、人気圏外にあった住宅関連株は国土交通省の審査緩和説に飛び乗ったが、200円ストップ高となった大和ハウス(1925)以下、ここから戻り待ちの売りなどをどうさばくかがポイント。

◆先に今3月期経常減益予想を2ケタ増益に増額修正し、株価が急伸していた日産車体(7222)が、上昇ピッチを加速し900円台を回復。年初来高値を更新した。2005年12月高値920円をトップとした900円台前半には上値の壁が立ちはだかっている。しかし、日産自(7201)が、新たな「GT−R」を押し出し、車種攻勢の改善本格化への期待と、先に発表の中間営業増益というサプライズを背景に、上昇基調に復帰するとの期待感が膨らむなか、来期にかけ業績復調基調を強めるとの見方が強まるカルソニックカンセ(7248)の株価回復期待とあわせて、日産車体はグループの株価火付け役、つまり、先導役としてこの920円水準に止まるわけにはいかない。ここから日産車体を強気したい。

◆原子力関連株・トウアバルブ(6466・東2)はチャート煮詰まり感が強まっており、70万円台乗せから、一段上の相場入りする格好となっており強気で攻めたい。日製鋼(5631)、木村化(6378)相場の火付け役としても期待される。●26日安値200円で踏みとどまった当欄思惑・注目株の池上通(6771)は25日線が下値サポートラインとなりつつある。後は、徐々に上値を切り開く上昇基調入りチャートが出来上がるまで、押し目、押し目を拾っていけばよい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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