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2006/11/10

◆日経平均の週足は2週連続陰線となり、この間557円下落した。10月24日の戻り高値の週が「上ひげの長い十字足に近い陽線幅の小さな週足」だったことを思い出す。つまり、「高値圏での十字足は先行き相場が崩れることを示唆する」、ということを。加えて、「10月の月足」は本欄10月31日付けで記している通り、<先行き上値の重い相場を示唆する格好で終った>!(東京市場の軟調展開が続いている理由も、同日付けの記事に記しており参照していただきたい)。■嫌な感じは、市場体温計のひとつだったみずほFG(8411)の直近の動きにも見られる。同社株の今週はついに昨年相場を下支えした52週移動平均線を「下放れ」て、陰線を引いてしまった!三菱UFJ銀(8306)に至っては9月第2週末に52週線を割り込んだ後は、52週線とのマイナス幅拡大が続いている。3大メガバンク中、三井住友FG(8316)は依然、52週線沿いに下値が切り上がっている。しかし、きょう52週線を割り込んだことで下値リスクが高まっている。

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◆日本株軟調は、すでに言われている通り、@今朝発表された10月の機械受注統計が市場予想を下回ったように、「景気は予想外に低調だという経済指標」が相次いで発表されている。A企業は今期業績を先行き減額修正して市場に不信感をもたれないように、あらかじめ保守的な予想を打ち出している。B銀行株の下げに見られるように海外投資家が売り姿勢である・・ことが背景。もっとも、ここで悪材料を株価に織り込めば、決算発表が一巡する11月下旬以降、新たな動きが予想される、ともいえる。

◆ここ、M&Aや経営陣による企業買収(MBO)が相次いでいる。個人投資家の市場参加意欲を刺激しそうだ。●テレビ東京(9411)は6日に4月中旬以来の高値4850円まで買われたあと下落、週足は陰線となった。ただ、糸山英太郎氏の保有株は180万株になったと9日の同氏ホームペイジで記している。ほぼ10%である。この水準だと引き続き拾うとしている。行き場がなくなりつつある個人投資家など目先資金の注目度が高まりそうだ。M&AやMBOについては改めて特集を組みたい。

◆本欄中長期強気株のイノテック(9880・ジャス)が900円すれすれまで下げてきた。しかし、長期線の24カ月線前後で下げ止まるならば、先行き切り返しが期待できるチャートを維持することになる。引き続き動向に注目したい。●来週18〜19日にベトナ・ハノイでAPECが開かれる。JUKI(6440)に注目が集まる可能性がある。ベトナム、中国で工業用ミシンが伸張しており、21日の中間決算発表時に今3月期通期業績予想の増額修正が期待される。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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