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2008/07/08

◆7日付けの米バロンズ誌が記した今週の予定で、7月7日は「主要8カ国首脳会議(G8サミット)が日本で開かれる。主な議題はインフレ、通貨、原油」となっていた。なに、これ?日本の報道、株式市場は「エコ(環境)」一色であり、今や「エコ」は黄門さんの印籠と化したが、会議を日本がリードした風には見えない。8日、日経平均株価は一時1万3000円を割り込む場面があり、大引けでは前日の上げ幅の2.6倍の大幅下げとなった。前日の上げをリードした銀行、不動産業界セクターは単なる「買い戻し」に過ぎなかったようだ。8日には値下がり率トップ争いを演じた。7日に欧州株が反発したものの、米国株が失速した上、東京外為市場で円がドルに対し急伸したことが輸出株を押し下げた。

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◆来週からは米国で、大手銀行をはじめとした4〜6月期決算の発表が本格化する。既に、メリル・リンチ証券が「シティーグループがサブプライムローン関連の評価損計上」と発表し、リーマン証券は政府系住宅金融大手2社の資本不足を予測している。つまり、3月に世界株式市場がサブプライムローンによる損失巨大化を嫌気して安値を付けた後、サブプラ関連の問題はヤマを超えたとの見方から6〜7月にかけて株価は回復してきたが、それも、リセットされてしまう?つまり、サブプラ追加損失拡大懸念という嵐が再び市場を襲う可能性も。●市場では仇花が満開に。三晃金(1972)が活況裏に80円高の521円ストップ高大引けとなった。値動きの軽い低位材料株として、「野中の一本杉」のように個人投資家など目先資金が群がったのだ。ソーラー発電屋根システムを手がけていることから、環境関連として物色されたのが始まりではあるが、相場は既に思惑相場の域、力勝負の乱高下相場にはいったといえよう。

◆注目株NTT(9432)はここでどういう踏みとどまり方をするか、急失速してしまうか目が離せない。といって、当欄では、中長期相場の本銘銘柄のひとつであることに違いない。●これは、1日の戻り高値に迫るJR東海(9022)にも当てはまるもので、引き続き、波乱の展開のなかをどう走っていくか注目したい。●小型株ではパソコン周辺機器の開発・販売を手がけるエレコム(6750・JQ)が、1040円と反発。全面安商状のなかも25日移動平均線に下支えされ下げ止まっている。今09年3月期連結業績は経常利益が連続2ケタ増益見通しで、予想PERは15倍台と割安感が強い。人気薄ながら上昇基調は継続しており、携帯電話AV関連銘柄として押し目買いで臨むべきか。●臨床検査用装置、採血菅準備装置を手がけるテクノメディカ(6678)は好業績、PER9倍割れの割安銘柄。株価は今年1月に15万円の上場来安値をつけた後、5月に29.9万円まで戻し、8日現在27.5万円とモミ合いが続いているが、週足ベースの一目均衡表で「雲」と呼ばれる抵抗帯の上限を今週上回ってきた。これは、06年5月以来2年ぶりのことだ。同社株は新規上場翌月の03年10月に141万円の上場来高値をつけた後、ずーっと続落基調が続いてきたもので、なべ底形成確認待ちの状態にあるがここから、●高値圏で頑強な動きが続いている科研薬(4521)とともに注目したい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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