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2015/03/05

◆日経平均株価は前日比48円24銭高の1万8751円84銭と3日ぶりに反発した。ただ、出来高は前日比3億1267万株減の18億2465億株と昨年12月大納会以来の低水準となり、売買代金は2兆1555億円と1.8兆円台割れした1月26日以来の低水準にとどまった。2月のマークイット・ユーロ圏PMI総合指数改定値が速報値の53.5から下方修正され、米国市場では、2月ADP民間雇用者数も予想を下回る。2月ISM非製造業景況指数は3カ月ぶりの高水準となったものの、ユーロが対ドルで11年半ぶり安値となり、カンザスシティ連銀総裁は年央に利上げすべしと述べ、利上げが意識されNYダウは100ドル超の続落しSP500種、NASDAQ指数も続落した。 東京市場では、米国株安、円対ドルで弱含むも対ユーロでは大幅続伸展開となり、売りが先行。しかし、9時半過ぎに上げに転じると、前日までの勢いを取り戻した格好で反発、国内景気、企業業績の改善を背景とした先高観は強く上昇に転じる。日経指数採用銘柄では値上がり数121に値下がりは90、1部市場全体では927対794と、それぞれ3日ぶり、4日ぶりに値上がり銘柄が勝り、市場エネルギーは低下したものの買い意欲は健在!?ただ、騰落レシオは117.8と3日続落した。

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◆トヨタ(7203)が世界に先駆けてデビューさせた燃料電池車「ミライ」。車体重量軽量化のため使用している炭素繊維を供給するのはPAN系高性能炭素繊維で世界シェア断トツの東レ(3402)。炭素繊維は、約50年前に日本で開発され、71年に東レが商業生産を開始。70年代に鮎竿やゴルフシャフトに採用され、スチールや金属、ガラス繊維に代わる素材として80代前半に航空機用に用いられ、ロケット、人工衛星から、自動車など産業資材、スポーツ・・と拡大。現在の世界需要は年間約5万トン。その半分強を東レと帝人(3401東邦テナックスが担当)、そして、現在は三菱ケミカルHD(4188)傘下となった三菱レの国内3社で占める。需要拡大を背景に、汎用品の国際価格は1キロ25ドル前後と昨年1年間で1割強上昇。12年の底値からは15-25%上昇している。高機能・高価格品は航空機や自動車に用いられ、品質の高さで韓国、台湾製を凌駕、メーカーとの長期契約で価格変動も少ない。最近は、汎用炭素繊維では海外勢の競合が静まり、円安に後押しされ輸出環境は改善してきた。市場活況のなか、東レの株価は昨年10月の700円割れから1月に06年7月以来となる4ケタ台回復。その後、4ケタ固めの動きとなっており、帝人も2月に11年5月以来の400円台を回復。全体調整局面で拾っていきたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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