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2009/12/28

◆日経平均は終値ベースで8月26日の年初来高値1万639円に後5円と迫った。また、取引時間中では8月31日に付けた年初来高値1万767円に急接近した。前週に、10月の戻り高値をクリアし、きょう、9月の戻り高値を上抜いたのだ。12月第1週の急騰場面で一気に26週移動平均線を上抜き、その後、じりじりと上値を追ってきた勢いが静かに持続しているといえる。前号冒頭で、「今の市場に、一気に駆け抜ける力はない。ラストランでは利益確定売りを先行させるべきか。それにしては、頑強といえるきょうの相場だったと見るのは筆者一人?」と記したが、年末にむけ日経平均株価はしっかりと「世界市場にすっかり遅れをとってしまった。急がねばならぬ」とばかり上値を追ってきた感がある。とはいえ、年末・年始の間に予想され闇を超えて、新年に上昇基調を持続するかは、昨年の例を見てもはっきりしない。で、利益確定売りはきっちりと実施して新年を迎えるのがベターとしてきたのだが・・。

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◆日製鋼(5631)が8月最終週以来の1200円台回復を示現。以前から指摘してきた通り、「昨年10月を大底に、今年1月高値をトップとした1年がかりの1000円台前半での長大三角保ち合い」が10月5日安値を基点に、徐々に上値慕いの格好となりつつある。日経平均同様に、12月第1週から26週線を上抜いてゆっくりと上値をにらむ、ここから打診買い、そして、なお、ウォッチングを継続したい。■また、バイオベンチャーではそーせい(4565)。52週線をボトムに切り返す動きに引き続き注目しよう。昨年10月に上場来安値9100円、今年2月に2万1510円の二番底を付けた後、提携先の第3相臨床試験入りでマイルストン収入取得などで、期を追うごとに赤字幅が縮小していることを背景に、上昇基調入り。9月に20万円台まで買われた後、調整期入り。そして、11月下旬に52週線を割り込んだ後、「安値圏で下ヒゲの長い十字足」を引いて底入れ。26週線が上値を押さえるものの、ゆっくりとした上昇波動に入りつつある。10万円がらみから下値があれば拾うべきであろう。■豊田合成(7282)もLED事業の拡大を背景に7月高値3170円まで買われた後、調整期入り。11月に2180円を付けて底入れ。6週目で3000円に迫ってきた。ここは、年明け3週くらいまでの様子見を基本に、それ以前に新材料出現などで7月高値を突破してなお上値を見にいく時は、ロスカット価格を設定したうえで飛び込みも可とすべきか。

◆うどん店「丸亀製麺」を展開するトリドール(3397)は先に注目株として紹介した銘柄だが、前週末に11月18日の直近安値15万5100円に急接近した後、きょうは一気に反騰。一時6200円高の16万7600円までみた。10月の戻り高値から上値が切り下がる格好となっているが、16万円台の株価は仕込むに手ごろな水準とみてよさそうだ。短中期成長性に対しPER17倍台はいかにも割安感が強い。■交流・ゲームサイトを運営するグリー(3632)が続伸。連日で9月の株式分割落ち後高値を更新。実質上場来高値を付けている。出遅れ気味の新興市場銘柄を買う動きが広がるなか、12月8日にかけW底をうった後、出直ってきた。今月安値から37%上げており、利益確定売りが出やすくなってはいるが、値動きの軽さもあって、もう一段上を狙う動きに期待。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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