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2008/11/26

◆日経平均株価は3日ぶりに反落した。25日、米FRBは個人向けの信用収縮緩和を目指し、最大で8000億ドル=約77兆円の追加金融対策を発表した。しかし、25日の米国株が大幅連騰の後とあって、前日終値を挟み方向性のない往来相場となったことから、東京市場では特別買い材料視されなかった。むしろ、東京外為市場で1ドル=94円台後半水準と1円80銭弱の円高に傾く場面があったことから、売買代金が1.33兆円と3年3カ月ぶり低水準に落ち込む薄商いのなか、日経平均は先物主導で前日終値を上回ることなく終った。証券、輸送機器、精密機器をはじめ33業種中27業種が下落した。それにしても、日足チャートでは、11月21日安値を10月28日安値に対する二番底となっても不思議ない格好なのに、値動きが悪すぎる。6月高値時までは200日線が上値ネックラインとなってきたが、その後は短期線の25日線が上値を抑える格好となってしまっている。今月5日の戻り高値時にも瞬間25日線を上回ったきりだ。<ここからのポイントは、5日の戻り高値9521円を上回るかどうかだ。これを上回った時、きれいなW底が成立、相場は上昇基調に転じたと宣言できる>からだ。

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◆パナソニック(6752)による三洋電(6764)の買収が思わぬ動きになってきた。優先株が交渉を難かしくさせているもの。パナソニックが三洋電の買収価格を1 株120円程度として3大株主に提示したところ、ゴールドマン・サックス(GS)があまりにも低いとし交渉に応じないのだ。もし、GSの賛同がなければ、残り2大株主のOKが出てもパナソニックの出資比率は4割ほどであり、買収に失敗することになる。時価160円前後の水準時に提示したものだが、評価法が違ったことが主因。GSは「いかにも120円とする企業価値は低すぎる」とし、パナソニックは「三洋電の優先株がすべて普通株に転換すると発行済み株式総数が3.2倍に増え、1株当り指標が希薄化する可能性が高い」として、時価よりも低い買収価格を提示したもの。三洋電は優先株4億2857万株をGSなど金融3社に発行、優先株は普通株10株に転換できる権利がある。全て転換すると金融3社の持ち株比率は7割超になる。つれて株価は上値が重くなっていく・・。

◆日製鋼(5631)が中期相場はともかく、目先上値を試す動きに転じたようだ。先にフランス原発大手アレバと原子力発電機器(大型鍛鋼品)供給に関する2016年間での契約に合意するなど需要の一段の増大と重電各社の増産要請を受け追加設備投資を決定。10月安値448円を短期底値に反転。11日高値1071円突破となれば、1300円台が次ぎの目標株価となる。その上は8月安値水準の1632円だが・・。値動きの軽さが最大の取り得だ。■新たに10月30日に新規上場した電産システム(3630・東2)をここからチェック開始。買いタイミングを捉えたい。上場初日につけた830円が目下の最高値、そこから17日に560円まで下げた後、600円台を回復してきた。同社はシステム構築や受託ソフトなどの情報サービス事業を手がける。今12月期は連続2ケタ増収増益見通しでPERは5倍台でしかない。●既報の能美防災(6744)は850円を大きく下回らないことが好チャート維持に不可欠。13週線が下支えしたとなれば、再び上値を試す動きが予想される。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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