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2014/10/31

◆日経平均株価は前日比755円56銭(4.8%)高の1万6413円76銭と大幅高で9月25日に付けた年初来高値の壁を一気に突破し、2007年11月以来ほぼ7年ぶり高値で終了した。つまり、昨年大納会高値後の大暴落の壁をついに超えたのだ。そして、引き続き上値を追う展開となるか、はたまた失速と相成るか?週明け相場が注目されることになった。出来高は前日比12.16億株増の40.12億株に膨れ上がり、今年2月4日(610円)に記録した42.33億株以来第2位の大商いとなった。日銀は31日の金融政策決定会合で、マネタリーベースの目標を拡大する追加の量的緩和策を決定した。マネタリーベース(資金供給量)は10〜20兆円拡大し年約80兆円まで拡大、中長期国債の買い入れペースも50兆円から年80兆円に引き上げた・・。市場では予想外だったことから一気に買いが広がった。30日のNY市場では日本のGPIF(公的年金年金積立金管理運用独立行政法人)が海外資産2倍の25%に引上げるとの報道もあって220ドル強の大幅反発。東京外為市場でも円が続落、6日ぶり安値スタートとなったことから、日経平均は150円強高と買い先行で始動。日銀緩和発表で上げ幅を拡大する展開となった。■業種別株価指数ではマネーフローの増加、資産価格の恩恵が期待できるとみた買いが広がり、不動産では、丸の内の地主菱地所(8802)が15.6%の上昇で値上がり率6位となりほぼ9ヵぶり高値水準に、東急不HD(3289)、東京建物(8804)、住友不(8830)、野村不HD(3231)がトップ30入り、三井不(8801)は8.9%高となった。倉庫・運輸、陸運も上位となり、その他金融、保険、銀行など金融関連も上位となった。そして、金融緩和発表を受け14時過ぎに円が1ドル110円50銭台と6年2ヵ月ぶり安値を付けたことから精密機器、その他製造、輸送用機器など輸出関連株が続いた。

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◆そんなか、好決算発表で人気となった銘柄も多い。なかでも、市場動向からやや自由に動くことができると当欄でみている●OLC(4661)がそうだ。5日連続で過去最高値を更新した。前日引け後発表の15年3月期第2四半期累計(4-9月)連結決算で経常利益は前年同期比4.5%減の549億円に減少した。しかし、通期計画1029億円に対する進捗率は53.4%に達しており、過去5年平均の44.1%も上回った。前期は「開業30周年イベント」効果から来園者が過去最高だったが、今上期も新たなアトラクションの導入などで入園者は計画を上回っており、前年同期に続く過去2番目の1509万人を記録する底堅さだ。最終利益は小幅ながら上期過去最高となった。そして、4月に発表した東京ディズニーランド(TDL)、東京ディズニーシー(TDS)の今後の開発構想が固まったと30日に発表したこともディズニー・ファンには先行きの楽しみとなる。2024年3月期までの10年間でテーマパーク事業に5000億円レベルの投資をするもので、TDLでは人気のファンタジーランドを刷新し面積も約2倍とし、TDSでは複数の大型アトラクションやエンターテインメントの新規導入やリニュアルなどパークに新たな体験を付加するハードを開発。また、混雑感の緩和や暑さ寒さ対策などゲストの快適環境づくりも積極的に行なうとしている。なお、野村証券は、年間で収容できる訪園者数が従来予想を上回ると指摘し、来期から10年の予想平均営業利益を7.5%上方修正。目標株価を2万2400円から2万6000円に引き上げ、投資判断「買い」を継続している。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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