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2010/03/29

◆3月第5週初め、日経平均は前週末比9円安の1万986円と4日ぶりに小反落した。といっても、70円前後の3月期末配当・権利落ちを換算すれば、日経平均は実質60円高だったといえる。配当・権利落ちから寄り付き間もなく1万900円台割れ寸前までみた後、上げ下げはあったが、引けにかけ下げ幅を縮小する展開となった。値下がり上位には高配当の医薬品やガス電力をはじめ内需株が占める一方、値上がり率上位には金融・不動産セクターや素材・資源関連、輸出関連株が目立った。出来高、売買代金はとともに減少し、低水準にとどまったが、相場は頑強そのものといった感がある。ギリシャ救済はいったんユーロ各国による支援策合意ということで不安感が後退したとの見方から、ユーロが対円・ドルなど主要通貨で上昇。円は対ドルで92円台央を中心にもみ合った。東京市場は、週後半から新年度入り。今週は1日の日銀3月調査「短観」、中国PMI製造業指数、米ISM製造業景気指数、そして、2日の米3月雇用統計・・と相次ぎ発表される主要経済指標を前に、積極的には動きにくい。騰落レシオは7%アップの139.5%と一段と上昇している。が、出来高面に過熱感は全く無い。短期的な波乱はあっても、世界景気回復・企業業績回復を背景に、堅調相場が続くとみている。

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◆前号で、「出遅れ感で買えるのは、三井住友(8316)、三菱UFJ(8306)であろう」とした。メガバンク3社中で、前週にかけ200円に迫る好人気となったみずほFG(8411)はきょう2.9億株の大商いで6日ぶりに急反落したが、入れ替わるかのように、三井住友と三菱UFJ はそろって、出遅れ主力株として見直し人気を集め、順調に上値を追った。三井住友は1月5日安値2591円を基点に13週線沿いにゆっくりと下値を切り上げ、前週まで2週連続で26週線を上抜き、きょう、上げ幅を拡大、3カ月ぶりに3000円台を回復した。また、三菱UFJは52週線が上値関門となっているが、ここ2週間26週線を上回った後、きょう急伸した。当面は、上値を試す動きが続くとみてよさそうだ。

◆栄研化学(4549)はきょうも11万株の出来高で4日続伸。877円前後にある26週線、52週線は目前となった。一部株式評論家?は、2位株主である大塚製薬が上場を控えていることを手掛かり材料視したことも個人投資家の買いを誘ったもよう。動きが鈍い間は「買い」としたい。

◆ナブテスコ(6268)は1月にほぼ半年間続いた1100円台前半の壁を突破した。いったん、2月に4ケタ割れをみせたが、200日移動平均線の下値サポートラインにタッチして下げ止まり、下値をジリジリと切り上げてきた。そしてきょう、1240円まで上げ昨年来高値を更新した。鉄道関連株かつロボット関連の思惑材料株として見直し人気は続きそうだ。ドア開閉装置などを手掛けるが、世界各国で高速鉄道計画が相次でいることが後押しする。加えて、産業用ロボット向け精密減速機を手掛けており、中国をはじめアジアの設備投資拡大が急となっており、ロボット関連受注が回復基調にある。来11年3月期業績は大幅回復が予想されており、株価を押し上げる!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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