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2007/10/26

◆香港ハンセン指数が終値で初の3000ポイント台乗せ、インドのセンセックス30種指数も急伸し過去最高を更新した。アジアの主要14株価指数の星取表は、13勝1敗と圧勝。日本株は、好決算と米国インターネット関連好決算アジア市場高に後押しされ東証2部株指数を除き反発した。主力大型株は前日の不振が嘘のように好人気となり、1部市場時価総額上位30社は、前日に6000円を割り込み年初来安値となったトヨタ(7203)が4.87%の急反騰したのをはじめ今春高値後いいところがなかった自動車株に買い戻しなどが入った。ホンダ(7267)は8.89%の急騰となった。■そして、この日の戻りが鈍かった日産自(7201)が引け後に発表した第2四半期(7〜9月)連結業積は、営業利益が、12%増と3年ぶりに増益に転じ、週明け相場への期待感を膨らませた。「新興国をはじめ海外販売が回復し、円安効果も利益を押し上げた」。また、9月中間期決算でも、売上高が2ケタ伸長し過去最高を更新、営業利益は2年ぶりに増益に転じた。ゴーン効果が失せた前期決算の失速で「負け組」イメージが再びつき始めたところだっただけに円安の寄与が大きかったとはいえサプライズがあった。

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◆アジア株高に続き、欧州、米大陸各市場とも急伸したことで、自立性を失っている日本株ではあるが、週明け堅調展開が予想される。前号では、「日経平均は、1万6600円台にある超長期線の24カ月移動平均線への上方かい離回復に疑問符が付いている」としたが、この日の221円高、そして、欧米市場高で今月末での上方かい離回復の可能性が高まった。

◆銀行、証券株には米サブプライム住宅ローンによる痛手があるが、銀行株は昨春からまるでいいところなしの下降トレンドが続いてきた。「よく下がった株が、よく反発する」という、三菱UFJFG(8306)やみずほFG(8411)など52週線との下方かい離幅が大きな銀行株の反騰がなければ、日経平均の中勢上昇基調転換は厳しいと本欄では以前から指摘してきた。決して、日本の状況は株高を後押しする好材料に取り巻かれているとはいえない。比較割安感、出遅れ感に支えられた11月相場にむけ、足慣らしをするのが週明け3日の役目となる。

◆同様に7月高値以降、調整相場が続いている東芝(6502)、重工(7011)の巻き返しがあるかは、堅調展開が続くトウアバルブ(6466・東2)や、10月に二番天井を打った格好となっている日製鋼(5631)、帝国電機(6333)の「原子力関連三羽烏」の行方にかかるものであり、2社株の巻き返しが期待される。

◆昨秋、本欄で取り上げ、今春、マイクロソフトの新OS「ウインドウズ・ビスタ」発売前後に40万6000円の上場来高値に買われたのはペンタブレット世界最大手のワコム(6727)だ。が、9月25日には高値からほぼ半値の20万8000円まで下げて、反転。ようやく200日線攻防まで反発してきた。今下期に米国でも、ビスタ向けにマウスの代わりとしてペンタブレットが販売されことが判明。用途拡大が、業績押し上げ期待につながるか、ここから改めて注目したい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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