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2014/05/08

◆「7日の日経平均は急落し1年前の株価水準に対し、安倍政権誕生以来、初めてマイナスとなった」とこの日の日経新聞朝刊は報じた。4月末発表の日銀「展望レポート」(経済・物価情勢の展望)は「2回の消費税率引き上げに伴う駆け込み需要とその反動の影響を受けつつも、基調的には潜在成長率を上回る成長を続けると予想される」とした。しかし、IMFやOECDは14年からの低下していく先行き見通しを示しておりかい離が目立つ。日銀見通しが安倍首相の願望通りに実現するかは?マークがつきそうだ。IMFの実質成長率予想では日本は14年1.4%、15年1.0%、16年0.7%となっている。一方、米国は同2.8%、3.0%、3.0%。ユーロ圏は同1.2%、1.5%、1.5%とベクトルが逆。日本では現在、建設業や外食産業などで人手不足などが業績の足かせとなる懸念が高まっている・・。「日本の製造業PMIが1年2カぶりに50割れ。アベノミクス発動後初めてPMIが50割れ」、「十年に一度の大相場は変容しノーマルな相場に移行しつつある」と今週号のリポートで記したストラテジストの警告に留意したい。

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◆もっとも、足元は決算発表が本格化してきたところであり、好決算組、失望決算組で明暗が大きく分かれてきた。失望決算とされたホンダ(7267)は昨年11月戻り高値から1000円強下にあり、Wトップを形成してしまった。下値模索が続きそうだ。前月25日発表の今15年3月期連結営業利益見通しが前期比1%増の7600億円と、市場予想の9000億円弱を下回ったことが失望されたという。もっとも、市場の期待が大きかったところに、会社側が慎重な見通しを示した結果だ。高値から考えれば売られ過ぎといえる水準だが、Wトップをうったチャートは「値ごろ感の買いもダメ」のサインだ。●日特エンジ(6145)は急反騰し、前日の下げ分の半分強を埋めた。2日に前3月期連結経常利益を従来予想の15億円から8億円(前の期は27.8億円)に大幅下方修正したことが嫌気され、前日は大幅下落となった。しかし、「日本の問屋は永遠なり」の著者有賀泰夫知友アナリストは5日付けブログで「第3四半期までの状況から考えれば、予想されたことであり、サプライズと言うほどのものでない。ただ、マーケットでは分からない面もあり仮に売られるようであれば、最後の買い場となろう」と記した。そして、「巻き線機事業の受注は、第1四半期30.8億円、第2Q・22.77億円に対し、第3Qは45.36億円と大きく伸び始めた。12年3月期第3四半期以来の高水準であり、本格回複の兆候が現れたと評価できよう。」、「引き続き、第4四半期の受注確認が重要ではあるが、ここから半年〜1年の保有を前提に大きなリターンが期待できるものと思われる」と指摘している。●綜合警備保障・ALSOK(2331)が大幅反発した。この日後場に今期経常2期連続最高、配当連続増配を発表したことが買いを集めた。今期は従来のセキュリティーニーズに加え、国土強靭化計画や震災復興および2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けた社会インフラ整備の加速により、ビジネスチャンスの拡大が期待される。そして、当欄も紹介してきた注目の「カジノIR構想」関連銘柄でもある。●当欄主戦のプリマハム(2281)は連日で1円づつ高値を更新だが、2月安値から地味に下値を切り上げてきたことが強味ともいえよう。 

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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