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2007/08/24

◆日経平均株価は17日安値から1000円強の急反発してきたことから、反動安となった。アジア・太平洋17カ国・地域市場の星取表も6勝10敗1休場となり、勝組では前日初めて5000ポイントに乗った中国・上海総合指数、前日逆行安していたインド・ムンバイ センセックス30種が目立つくらいで、日本をはじめ主要市場は反落した。日経平均の月足は24カ月移動平均線の攻防戦の最中にあり、月末値で、24日現在1万7275円にある24カ月線を大きく割り込まなければ、9月の上値トライが注目されることになる。米国サブプライムローン問題が引き金となった「信用収縮」問題は依然世界の金融・資本市場の火種であることに変わりはなく、市場が揺さぶられる可能性はある。そんななか、日経平均が24カ月線を割り込み、マイナスかい離幅を拡大していくことは、本格的な調整に入ったということになる。03年4月、7603円で大底を打った後、2月高値1万8300円まで上げた後、既に半年が過ぎようとしている。これは、個別銘柄でも、長期上昇後の200日線や52週線、そして、24カ月線割れとなった銘柄は、買いは要注意であり、大半の銘柄は日柄整理に時間がかかることになる。

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◆全般、不透明感が晴れないことが、逆に、上昇エンジンとなっている銘柄がある。10日後場に今08年3月期業績予想の大幅増額修正を発表した後、急人気化。99年12月以来7年半ぶり高値で週明け相場に入っていくMUTOH(7999)だ。同日安値269円からこの日は631円まで買われ、54円高の615円引けとなった。週足長大陽線で3週連続の陽線となったが、今期予想PERは15倍台に止まる。特に、2000年8月以来上値関門となってきた350円台を一気にクリアしさらに上値を追っていること。つまり、7年間300円水準を中心とした冴えない展開が続いてきたその長いモミ合いが上昇に転じた時には、想像以上の大相場を出すことが多いのだ。同社株は原発関連株のようなテーマ性も時代が求めるものも乏しい。つまり、株価を決定する3大要素(価値、人気。需給)のうち「人気」の素はない。しかし、全般、「信用収縮」への懸念を背景に不透明感が晴れないことが追い風となる。思惑一番人気株となる可能性を示唆する。筆者が気がつくのが遅きに失した感はある。思惑株特有の乱高下も予想される。好業績・割安・好チャートの好需給(22日現在の信用倍率0.59倍と大幅売り長)株。<思惑株として割り切れる投資家のみへの買い推奨株>としたい。

◆キヤノン(7751)が自社株買いを発表し続伸。17日安値から1000円超上げた。ニコン(7731)は5日続伸し75日線に急接近した。両社は今週相次いで、団塊の世代を狙ったデジタル一眼レフカメラを発表し、成長する同市場でのシェアトップを狙っている、両社以外のメーカーも新機種を投入しシェア拡大を狙うことになろう。この流れが業容拡大につながる交換レンズ専業のタムロン(7740)を引き続き中期強気買いに押し上げる!■名村造(7014・大)が8日に上場来高値2280円を付けた後、22日発表の第1四半期(4〜6月)業績が予想を大きく下回ったことも重なり大幅安。この日は73円安の1457円まで下げ、1386円の200日線が目前に迫ってきた。が、受注は好調、今期2ケタ増収大幅増益を据え置いた。本欄は中期強気を継続する。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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