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2007/04/25

◆<24日の連休前の換金売り>が終れば・・との見方もかいなし。米国では自国の「住宅着工件数減から始まる米国景気減速懸念」を有するものの、気にしてはいるが、株式市場が神経質すぎるということはない。米国以上に住宅着工建設を気にしている市場といえば、やはり、「市場心理が冷め切っている日本市場」であろう。市場エネルギーは収縮しており、4月6日以降、東証1部市場の出来高は20億株割れが常態化している。値下がり銘柄数が1000を超える日も増えている。

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◆3月上旬まで市場を牽引してきた新日鉄(5401)も下げ止まらない。20日現在の信用需給が悪化している。売り残株数3056万株(ピークの3月2日は5719万株)に対し、買い残株数は1億8266万株(最小だった2月16日は9454万株)、信用倍率5.98倍(3月2日は2.2倍)だ。また、短期的には11月26日安値476円を基点に押し目らしい場面はなくほぼ一本調子の上げで、3月7日の900円まで駆け上がったのだから、日柄・値幅調整は不可欠だ。その後、日立(6501)、重工(7011)、東芝(6502)などの原発関連大型株に代役を期待し、それなりに牽引役を果たしたが、今は、次の出番を待ち調整中。前日、突然、人気化の新興市場は1日天下だったようだ。ヤフー(4689)、楽天(4755・ジャス)などがどこまで浮上できるかがポイントとなる。

◆岡野バルブ(6492)が一時69円高の703円まで大幅高し、昨年4月以来1年ぶりに700円台を回復する場面があった。本欄では、同社は原発関連の売上高比率が約70%と最も高い企業であり、今後、市場が拡大する原発メンテナンス事業を強化中だ。きょうの急騰は、野村証券が新規に投資判断「2」(やや強気)で推奨を開始したことがきっかけ。このパターンは本欄長期推奨株だった新興プラン(6379)と同じだ。新興プランは石油精製プラントを中心としたメンテナンス企業で、本欄では、株価130円台の、03年秋の監理ポスト時代から株価5倍化目標に買い推奨していたが、原油高騰を背景に石油生産設備投資が拡大、業績が好転し株価水準がきりあがっていたころに、野村が新規に投資判断「2」の評価で推奨を開始したことから、上昇ピッチが急加速、結局今年2月には推奨時比株価10倍化超まで買われた。岡野バルブは、2015年ころに原発関連投資が最盛期を迎えるとの見方があるなか、メンテナンス事業が相当大規模化しそうだ。本欄長期推奨株とする。

◆6日に閣議決定した「放送法改正」では、「マスメディアの集中排除原則を緩和し、キー局による地方系列局の子会社化が可能になる」ことから注目!としたキー局中、テクニカル面が好転したのはこの日29.2万円の年初来高値を付けたフジテレビ(4676)だ。03年秋から長期三角保ち合いにあるが、上放れとなれば、相当上値が期待される。

◆右肩上がりの半導体向けが伸びる東海カーボン(5301)、羽田空港拡張関連の三愛石油(8097)、調整気配だが、上昇基調続く中国・ベトナム関連株JUKI(6440)、そして、バリュー割安感強い海運株中の材料株、新和海運(9110)など強い株を引き続き攻めたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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