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2010/05/20

◆日経平均は前日比156円安の1万30円と続落した。日経平均は後場後半には9999円まで下落、2月10日以来ほぼ3カ月ぶりに1万円大台を割り込む場面があった。欧州の債務危機が世界経済回復の芽を摘みかねないとの懸念が市場を覆うなか、米国株がドイツの空売り禁止や米住宅の差し押さえ急増を受け続落。国内では内閣府が朝寄り付き前に発表した1−3月期実質GDPは前期比4.9%増と4期連続増となったものの、市場予想に未達とされ買い材料視されなかった。投資家の見送り気分が一段と強まるなか、輸出関連株が悪役となり、抵抗らしい抵抗も無いまま瞬間だが1万円を割りこんだ。1万円割れで底値確認といった雰囲気がまるでないのが鬱陶しい。■1部市場出来高は前日比3億9947万株減の20億5150万株、売買代金は1605億円減の1兆5054億円と市場エネルギーは急減。時価総額は4兆253億円減の303兆2003億円と5日連続で減少し、5日間で16.5兆円(5.2%)を失った。そして、25日移動平均騰落レシオは前日比5.6%下げ76.1%へと下落、売られ過ぎ水準に突入してきた。

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◆筆者カバーの輸出主力株は揃って急落、日電産(6594)は4月高値1万円台から800円台前半まで下げ、200日移動平均線、52週線が下に控えるのみ。21日には8000円弱にある53週線が下支えするかが目下のポイント。東エレク(8035)は200日戦、52週線攻防戦に入った。インターネット関連株も下落銘柄が圧倒的。「よく下げる銘柄がよく戻る」そんな時が待たれる。

◆そんななか、きょうも外食、物販関連銘柄のページは値上がり銘柄のほうが多く、後発医薬品関連、調剤薬局関連、介護関連銘柄のページもまた値上り銘柄が圧倒している。開発品輸入が円高の恩恵を受け、業績好調が続くニトリ(9843)が連日で年初来高値を更新し、2ケタ増収増益で7期連続最高益更新予想のABCマート(2670)もまた、連日で年初来高値を更新した。

◆日本調剤(3341)は14日のほぼ2年ぶり高値3250円から急落してきた。昨年11月安値からでも株価は倍化したのだから下げが急となるのは当然だ。しかし、ここから、ウォッチングを再開、買い場を探したい。同社の当欄初登場は1月25日の急騰時。ここから「強気」で買い場を探し始めたのは、前回「強気」姿勢をとったと同様に、国が医療費削減を目指し後発医薬品の使用拡大推進に躍起となっており、後発薬各社や調剤薬局にフォローの風が吹き続けているからだ。同社は調剤薬局大手、かつ、今秋には自社工場での後発薬製造が本格化する予定だ。前10年3月期連結決算は大幅増収増益で着地した。そして、今11年3月期予想は、売上高が前期比17%増の1151億円と初めて1000億円を突破。経常利益は前期比31%増の41億円、1株利益264円の会社側予想だ。今期予想PERはわずか11倍にとどまる。もちろん、株価は連日上昇というわけにはいかない。急騰に対する反落期、調整期がある。まして、株式市場に悲観人気が広がっているなかだ。あわてる必要はない。突っ込み場面は拍手で迎えたい!?●あと、調剤薬局では10年半ぶり高値圏のアインファマ(9627)、連休中の高値から調整場面となっている総合メディ(4775)のウォッチングを開始しよう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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