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2008/12/08

◆8日の東京株式市場で、日経平均株価は3日ぶりに急反騰し、かつ3日ぶりに800円台を回復した。TOPIX33業種別株価指数はその他金融を除く32業種が上昇するなどほぼ全面高だ。前週末5日に発表された11月の米雇用統計は大幅悪化、非農業部門雇用者数は一部市場予想通りに?市場予想を20万人弱上回る53万人減となり、1974年以来最大となった。失業率6.7%は93年以来最大となった。また、商品市況もNY原油先物が6日続落し1バレル=40ドル台で終了、一時40.50ドルまで下げ、2004年12月13日以来4年ぶり安値水準となり、金先物相場も、ドル高を背景に売りが優勢となり下落。小麦など穀物市況もそろって急落した。■しかし、5日の米株式市場は、売り一巡後、引けにかけ上値を追う展開となった。NYダウは10月中旬以降、8000ドル攻防が続いており、8000円処が先行き相場を占うポイントとなりつつある。いったん上値を探る動きも予想される。欧州は一斉利下げを実施し、米国は12月のFOMC後に利下げが予定されている。米国の中勢相場に対し決して強気ではないが、大きく売られすぎた分は反発しよう。

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◆トヨタ自(7203)は年初来安値を更新した後、6日ぶりの反発となった。コマツ(6301)、日立建機(6305)は揃ってストップ高し、ストップ高買い気配で終った。建機株は関連が深いアジア株が急騰したことを受け自律反発したもの。二番底確認には、コマツは、11月5日の10月安値後戻り高値1320円突破、日立建機は11月5日の戻り高値1381円回復が不可欠。もっとも、前号で指摘した状況下であり、大相場が終った後のリバウンドを取りにいく相場とあって、気勢は上がりにくい。あとは、NY高、円の落ち着きを祈るとしかない。

◆前号で、「13週、26週線が下支えする」としたネットワン(7518)はコンピュータネットワークシステム構築に関するインテグレーション事業を手がけるが、今09年3月期連結業績は前期比2ケタ増収、3割超の営業増益と急回復見通しにあり、4期ぶりの増収増益予想だ。同社はかつて、業績修正といえば、減額修正の例が多かった企業だが、今度は逆に上にぶれ始めた?今年安値から株価は倍化目前だが、大底からようやく1年が過ぎたばかりで相場はまだ若い。上昇余地は大とみる。

◆我が通勤の足となっている東急(9005)の株価は残念ながら反発の機をうかがう程度にとどまり、当欄かつての注目株だった「第二東京タワー」の東武(9001)もきょうは反発したものの、200日線が上値の重しとなり冴えない。なかで、強いのが、京急(9006)だ。国が羽田空港の国際化を推し進めていることが背景だ。京急は鉄道で羽田乗り入れしており、羽田への航空機乗り入れ増を先取る格好で買いが先行している。9月以来の上値ネックライン820円前後突破となれば、06年、07年高値の1000円台前半挑戦が期待できよう。◆羽田空港などで航空燃料を手がける三愛石油(8097)は思惑先行型の銘柄で一筋縄にはいかない。が、下半期から価格転嫁が進む今09年3月期連結業績は順調。PER8倍台で配当利回り2.58%に割高感は薄い。5月以来上値の重しとなってきた26週線、52週線をきょう上抜いてきた。思惑株として注目!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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