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2011/12/16

◆「まず、これから10年くらいの間は、日本の情況は・・ますます今の状態が厳しくなっていきます。経済状態も厳しくなる。じりじり追い詰められて、決していいことは起こらない。その追い詰められていくことに対して、どう耐えるか。10年のうちの半分近くはどんな人も・・小さな動揺を免れないでしょう。全ての人が内面では動揺しながら、徐々にきつくなっていく。そうした情況に対応を迫れられることは誰もが免れられない。政府は政府なりに・・そういう体験をしていくだろうと思います。それ以上のことは、今見当をつけることができません。日本国なら日本国全体が、そういう時代に同対応するのか。そこに一番関心を持っています。今はっきり言えるのは、それぐらいのことです。」

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◆数年ぶりに買った12月9日付けの新聞だが、引用が長くなりすぎて、「週刊読書人」から文句を言われそうだ。上記は、今では「作家吉本ばななさんのお父さん」といわなければなかなか通らないが、1960年代後半に学生だった我々にとっては詩人、思想家として巨人だった吉本隆明氏へのインタビュー記事。1面から2ページにわたって掲載された。言論誌「試行」創刊50年、「完本 情況への発言」刊行を機にロングインタビューしたもの。なかで、「現在、2011年が終ろうとしているが、今の情況に対して、吉本さんは、どのような言葉を発言されますか。」?という問いに対し答えたものだ。

◆株式市場では1989年末に東証が時価総額でNY市場などを追い抜き世界NO1となったが、その後、日経平均は今に至るまで長期下降トレンドから逃れることができないでいる。この長期下落からの最初の出発地点は、昨年4月につけた1万1408円をクリアしたところだ。そして、上値の関門をひとつずつクリアしていかねばならない。ところが、12月第2週末、短期相場を占う6週移動平均線され37円ほどだが下回っている。中期相場をみる26週線は8989円に、長期相場を見る52週線は9494円と1100円(13%)上にある。東日本大震災からの復興の方向・指針がはっきり見えないまま年が改まろうとしている。

◆それでも、東京丸の内・大手町周辺に行けば建設・解体工事ラッシュ。高島屋のある日本橋はさら地となっており来年には大規模開発が始動・・。元気な「点、」いや、規模から言えば「面」はある。80年代後半の狂乱期と違い、波及効果は限定的だが、企業単位で見れば注目されてよい。もっとも、不動産大手3社株などのテクニカル面はまだまだ、買いをいう段階ではない。注目していくべきかどうかは新年の課題だ。丸の内の主、三菱地所(8802)の3月震災後チャートは200日線にがっちり抑えられ、なお、上値が切り下がっている・・。株価とともに街ウォッチングも開始しよう。

◆お好み銘柄とした日成ビルド(1916)は日足ベースで10月の相場始動以来、初めてこの日25日線を割って終った。思惑銘柄だけにだましもあろうが、いったん、売却とする。●9月12日号紹介のコメ兵(2780)はNY金先物急落の中も、11月度既存店売上高が引き続き2ケタ増をはやし、15日に544円と08年10月リーマン・ショック時以来の高値をつけた。が、500円台では手放すべきか。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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