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2006/06/30

◆6月相場が終った。NHK大河ドラマ「功名が辻」では、覇道を追った織田信長が48歳を目前に倒れたが、21世紀初頭の世界では覇道をとなえるUSAの手法が世界を席巻する時代が60年以上続いている。「大統領の権限は、国際法をも上回る」との2代目ブッシュ大統領のもと、軍事大国が抱える「双子の赤字(貿易・経常)」は中国、日本やオイルマネーなど海外が補填(ほてん)し続ける?29日のFOMC(連邦公開市場委員会)で17回目の利上げ(0.25%)を発表した。年率5.25%である。市場は、FOMC後の声明文のなかから、「今後の経済指標次第では(8月の)利上げを休止する可能性を残した」ことを重要視した。ドルは売られ、米国株は急騰した。つれて世界同時株高に振り子はふれた。29日欧州株式はほぼ全面高となり、30日、アジアでも開場16市場中で下落ゼロ(中国は半分以上の株価指標が下げたが中心指標の「上海総合」が上昇した)。続く、30日の欧州市場も上昇相場が続いている。もっとも、これで米国の8月利上げが完全になくなったかといえば、目下、NOである。7月相場を考える上で、米国の景気指標次第で判断が変わるということは非常に悩ましい話である。

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◆では、テクニカル面は?きょう平均株価は戻り高値1万5505円で終り、4月高値から6月安値(ザラバ足)までの下げ幅の42%までを回復した。半値戻しの1万5804円も見えてきた。月足は終値で描いたものはわずか2円の陽線で1460円の長い下ヒゲを引き、12カ月線を上回った。値幅調整完了、7月相場は何がしかの陽線もしくは大幅陽線を引くことを示唆している。週足は3週連続陽線、4週連続して下ヒゲを引き、途中52週線を割り込むものの、週足ベースの一目均衡表で「雲」と呼ばれる抵抗帯の上限が下支えをし、26週線、52週線のある1万6200円処までの最大リバウンドを示唆する。日足では、きょう200日移動平均線を6月6日以来18日ぶりに上回り、先高を示唆している。

◆そして、週明け早々、最初にぶつかるのが、日銀「短観」。環境悪化時のデータだけに気にかかるが、株価は4月高値から6月安値までに20%の値幅調整を完了。いったん調整が完了しているだけに、少々の悪材料は織り込み済みだ。表面的なリスクは、国内ではなく米国にあるのはこれまでと同じ。国内のリスクは「改革」を旗印に掲げたものの、ラジカル(根本的な)な改革は全て避けて通り、衆院の自民党議席を3分の2以上にしたまま、政権を降りる小泉首相の罪。ポスト小泉で海外投資家に悲観が走らなければいいのだが・・。

◆6月9日に記した本欄中期買い推奨銘柄は継続。もちろん直近で紹介した中期銘柄も同様。心強いのは本欄強気も連戦連敗を繰り返してきたバイオベンチャー株人気が1日天下で終らなくなったこと。先行したのはタカラバイオ(4974・マザ)。LTTバイオ(4566・マザ)が続き、低位株のトランスジェット(2342・マザ)そして、そーせい(4565・マザ)が新材料発表を機に人気化している。本欄推奨の新日本科学(2395・マザ)や総医研(2385・マザ)も材料が表面化している。バイオベンチャー株から目を離してはいけない

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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