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2011/04/27

◆日経平均は前日比133円高の9691円と4日ぶりに急反発。26日の欧米株は上昇。東京市場では直近軟調相場が続いていたこともあって極端な業績懸念が後退、前場後半から円高が緩んだことに後押しされ輸出関連セクターが上げ、資源関連セクターも人気化、全般買い優勢の展開となった。円は26日のNYで1ドル=81円台とほぼ1カ月ぶり高値をつけたが、続伸スタートの東京外為市場では円高が緩んでいった(17時現在では小幅下げに転じた)。米格付け会社S&Pが東日本大震災の財政圧迫の可能性を考慮し、日本の長短期国債の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたことから、ドルが買い戻された。■27日の米公開市場委員会(FOMC)の結果公表とバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見を控えた26日の米国では、FRBの緩和的金融政策が続くとの見方から、米長期金利が低下。NYダウ、S&P500種指数、ナスダック総合指数がそろって上昇した。欧州が域内の矛盾(インフレ懸念のドイツ、債務危機のギリシャやポルトガル・・)を抱えながらも利上げにふみ込んだが、米国経済は大違い。■筆者たち世代は1980年代後半にいたる金融・不動産バブル創出過程とバブル&バブル崩壊相場、そして、長期低迷相場を体験した。米国でも同様に住宅バブルが創出され、08年秋のリーマン・ショックにつながった。そして、世界の景気は悪化、株式は大暴落・・。FRBは超低金利を今も継続。金融余剰を背景に、NY金先物は1トロイオンス=1518ドル(4月25日)の過去最高を記録。そして、NY原油先物は直近8カ月連続上昇し、09年1月安値1バレル=32ドル台が今では110ドル台!NYダウは26日1万2595ドルとリーマン・ショックが静かに始まった08年6月以来ほぼ3年ぶり高値まで戻ってきた。が、新興国の急成長に後押しされた世界の経済成長だが、各種相場は金融余剰が最大の上昇理由には危うさがつきまとっていることは忘れないでいたい。

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◆明28日は決算発表の第1のヤマ場(5月13日がピーク)。当欄期待の銘柄である栄研化(4549)がこの日引け後に発表した今12年3月期予想は失望売りを呼ぶ経常利益22.8億円、前期比18%減益予想だった。「東日本大震災に伴う被災地域の医療機関の復旧遅れ、及び、研究開発費の増加を見込んだため」だという。3月15日安値754円から1074円に戻したが、いったん、落ち着くまで様子見としたい。もっとも、新興国での結核蔓延に対し、同社がWHO(世界保健機関)の下部組織と共同開発中の結核の迅速検査キットが最終試験入りしているという。「WHOから推奨の評価を得れば12年の発売が予想される」とかつて講演会でお世話になった医薬品アナリストは指摘する。ここは、失望売りの一巡を待ち、下げに買い向かいたい。

◆一方、先に注目とした大阪チタ(5726)が13時台に発表した前3月期連結経常損益は50億円の赤字だったが、今期は65億円の黒字転換予想だ。540円高の6210円の大引けだ。先に記したように、13週移動平均線沿いの上昇基調にあり、先行き相場への期待は大。邦チタ(5727)、東レ(3402)もボーイングの新型旅客機787関連株だが、当欄ではトップピックは大チタであり、2番は炭素繊維の東レと位置付けている。東レは75日線に沿いに下値を切り上げており、上値を狙う構えが出来あがっている!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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