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2012/04/19

◆きのうはご機嫌に世界同時株高したが、きょうは一転、世界同時株安。同時と言っても、地球は丸い。日付変更線が太平洋にあり、東京市場はニュージランドやオーストラリアとともにその日最初に市場が開き、順次、西へにしへと市場が開かれていく。そして、東京市場は、前日の欧州、米国の各種市場の動向、その背後にある各国の経済・政治・・状況を下敷きに、ある時は活気に満ちて買いが先行。ある時は失望のうちに怒号が飛び交う・・。

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◆昨今の市場が注目しているのは、「欧州債務危機」であり、ギリシャが危機第2相。スペイン、イタリアへの拡大が懸念されたのが第3相。ユーロではドイツとフランスがリード役であり、欧州債務危機にもサルコジ仏大統領はドイツのメルケル首相とともに危機突破を図る。が、22日(日)がフランス大統領選挙第1回目の投票日。第1候補が過半数を獲得できなければ、5月6日2回目の決選投票で大統領が決まる。選挙後も「メルコジ」ラインで欧州債務危機にあたれるのかどうかが市場の注目点。「赤字削減を急ぐ」サルコジ現大統領に対し「財政の出動」をうたうオランド候補優勢の声のなか、各国各種市場が選挙を見守っている。

◆さて、日経平均は78円安の9588円と反落。前日とは逆に、スペインの銀行不良債券比率上昇、イタリア首相の財務均衡達成時期の先送り示唆によるイタリア債反落など欧州債務懸念から、スペイン株が4%弱の大幅反落、イタリア株も2%超下落するなど欧州株が3日ぶりに急反落。米国株も欧州事情悪化や企業決算の失望から反落した。東京では、来週27日開催の日銀金融政策決定会合で金融緩和があるかとの思惑交錯のなか円は3日続落したものの、前日に日経平均が200円強上げたこともあり利益確定売りに上値が重い展開。出来高は4日連続で15〜16億株台の薄商いにとどまり、上下幅わずか50円強のもみ合いに終始した。

◆前日は値上がり率下位に並んだ内需関連株だが、この日は値下がり上位にずらりと並んでしまった。円が3日続落していることもあり、自動車が属する輸送用機器が海運とともに数少ない値上がり業種となり、機械、電気機器などが値下がり率下位となるなど輸出関連が頑強だった分、直近まで堅調相場が続き利益確定売りが出やすくなっていた内需関連は分が悪い。欧州の債務危機突破が不発となれば、輸出関連、内需関連とも厳しい状況が生まれる可能性が高い。利益を確定し様子見を決め込むのがベターであろう。マクドナルド(2702)、コスモス薬品(3349)、トリドール(3397)、王将フード(9936)、Rフィールド(2910)、ベルク(9974)・・などだ。■また、当欄紹介時にはもみ合いに終始していた「食べ放題の焼肉」を手掛ける物語コーポ(3097)は3月から重い腰を上げて上昇中。この日1455円と2日の年初来高値を更新した。12日発表の3月度既存店売上高が前年に東日本大震災があったことから、2ケタ増となったことがきっかけ。改めて、ウォッチングを開始しよう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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