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2008/04/28

◆春霞のなかのつかの間の平和?ゴールデンウィークの最初の谷間の28日前場、1万4000円台に乗せた日経平均株価だが、その後は、目先目標達成感が広がり下げに転じる場面があった。ただ、大引けでは小幅続伸まで回復するなどしぶとさアピールする動きもあった。業績悪が決算発表で現実化しても、悪材料出尽くし感から買いが先行する動きが強まっている。今期大幅減益も「株価がW底を打った」鉄鋼大手2社は上げ、JFE(5411)は連日で年初来高値を更新。指数上昇をリードしたのはこれまで大きく売り込まれてきた銀行株など金融株や不動産株。裁定取引にかかる買い戻しが急で、業種別値上がり率上位となった。出来高は20.37億株にとどまったものの、売買代金は2.8兆円と2カ月ぶり高水準。■米国では、利下げは30日を最後に当面は打ち止めとなることで利ざや改善が期待される銀行株など金融株が人気となったが、東京でも金融株と連動性の強い不動産株も地所(8802)の「今期営業益の4期連続最高更新報道」を追い風とし好人気となった。

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◆ここ米国株の堅調が世界株価をけん引している。5月2日からは戻し減税(所得税の還付)が順次実施される。これは、先に大統領が景気対策として実施を表明していたものだ。しかし、中期的には、米国景気に付いては、サブプライム問題の影響に加え、資源エネルギー・穀物高騰の大量消費への影響を楽観視するべきではない。基本は材料株、好チャート銘柄。

◆日油(4403)が年初来高値を更新と上値を試す動きが続いている。28日、昼に、農水省が「秋田県十和田湖畔で白鳥3羽の死体から、A型の鳥インフルエンザウイルス(H5亜型)が検出された」と発表したことをきっかけに、鳥インフル関連思惑材料株のダイワボウ(3107)などとともに、にわかに人気化。同社はインフルエンザ「万能ワクチン」共同開発を続けているが、国がインフルエンザに本格対応する構えにあることも、「テーマ」株を買う動きに発展すると見ても良い。先週には、昨年2月に2日ばかりプラスかい離したにとどまった200日移動平均線を上抜いた。きょうはかい離幅を拡大し、上昇基調入りを鮮明化させてきた。06年2月高値825円から今年1月安値362円まで大いに叩かれた後の上昇基調転換だけに中勢強気で「買い」を唱えるしかない!?

◆ユニチャペット(2059)が25日に発表した前08年3月期連結営業利益は前の期比30%増と好調裏に着地し、今期連結予想営業利益も前期比7%増の53.3億円と続伸見通しと好調そのもの。原料高が圧迫したが、値上げが通ったことが主因。ペット需要が旺盛なうえ製品の高度化などを図ったことが受け入れられたという。消費不振が言われるが、ペットへの思いから餌代などをケチることはなさそうだ。3月に1対2の株式分割落ちしたことから、発行株数が倍増したことで動きが鈍くなっているが、3000円を挟んだモミ合いが続くここから3000円割れを仕込んでいきたい。●アドバンテスト(6857)は決算発表を受け、アナリストがいっせいに投資判断や目標株価を引き下げた。今週、どこまで下値を探りにいくか、値動きをチェックしたい。1月安値から5割高した後だけに、調整が深い可能性がある。様子を窺いたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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